自由の町、サンクリストバルにて移住と言う選択肢を考える

公開日: メキシコ 旅のコラム

自由の町、サンクリストバルにて移住と言う選択肢を考える

俺は、サンクリストバル・デ・ラスカサスと言う町が好きだ。

自由な空気が流れ、オシャレなヒッピーたちが思い思いの品物を売っている。折り紙のピアスを作っているアルジェンティーナのカワイイ子、マクラメを売る年期の入った銀髪のおじさん、巻き寿司を売り歩く日本人の夫婦、いつの間にか俺たちは、自由に生きる商売のネタを探していた。

この町では、ストリートで自由に食い扶持を稼ぐ事が出来る。歩行者天国を歩いているだけでめちゃくちゃいい刺激を受けた。

ヒッピーたちの自由なライフスタイルに憧れる

俺たちは一年半以上も旅をしている。まだ、行った事の無い国は沢山あるし、行きたい場所は無限にあるけれども、もし、俺たちが行こうと思えば世界中の大半の場所(旅行出来る場所)にバックパックひとつで行くことが出来る。ほとんどの問題は、お金と時間だけだ。

俺たちの旅に出たいと言う強い欲求は、ほとんど満たされ、もはや、どんな旅人に会っても凄いと思う事はあっても憧れる事は無い。俺たちが今、憧れを抱くのは、車で住むように旅をする人たちと、自由に暮らしている人たちだ。

この一年半以上の旅を経て、興味の対象がすっかり変わってしまった。

16年もの間、ダイビングのインストラクターをしながら放浪する男

この町の安宿で出会ったZENさんと言う人は、なんと16年もの間、ダイビングのインストラクターをしながら世界中を放浪しているそうだ。日本人でも、こう言うぶっ飛んだ人はいるもんだ。

もうそろそろ、旅に一区切り付けようかと思っていた俺たちは、大いに刺激を受けた。旅を続けるのではなく、色々な国に住みながら世界遺産をハントするってスタイルはどうだろうか?

このZENさんも筋金入りの世界遺産コレクターで、16年かけて250カ所くらいの世界遺産を見てきたそうだ。俺たちみたいにマイナーな世界遺産を細かくハントしている人なんてそうそう居ないので、マイナー世界遺産の話でかなり話が盛り上がった。

世界遺産と言うとメジャーな場所と言う感じがするが、実はかなりマイナーな世界遺産が多くて、そんなマイナーな場所にわざわざ行く奴なんてほとんど居ない。実際、そこに行っても誰一人観光客が居ないなんて事もあるくらいだ。

世界中、色々な場所に点々と住むと言う発想、けっこう良いかもしれない。

サンクリストバルに住んでみると言う選択肢

これまた、同じ宿で出会ったミキさんは、3.11以降、色々な場所に転々と住んでいる。オーストラリアでワーホリして、ニュージーでワーホリして、今は、ここサンクリストバルで住む場所を探していると言っていた。

この町、気に入ったな
ちょっと住んでみよっかな、で住む場所を決められる生き方って素敵だ。

なんなん?
このフットワークの軽さ

話を聞くと、一ヶ月1500ペソ(約9000円)で家を借りられる事になったそうだ。俺たちも興味津々で、色々と聞いたけれども3000ペソも出せば二人で住めそうな広い部屋を借りられるそうだ。ようするに1万〜2万で家を確保出来るってこと。もちろん、電気、ガス、水道、Wi-Fiなどのインフラ込みで。

あと、最低限掛かるのは食費だけれども、自炊で済ませれば1万〜2万程度で結構、良いもの食えそう。ざっと計算して贅沢しなければ月に5万もあれば最低限の生活が出来る。俺たち二人でだよ!

例えば日本から120万円持ってくれば取りあえず2年分の最低限の生活が保障されるってヤバくない?

ワーゲンバス KOMBI

ここに移住したら憧れのワーゲンバス、KOMBIとか安く買えるかもね。

もちろん、住んでいれば習い事もしたいだろうし、たまには日本にも帰りたい。南米へちょっと旅行に出かけたくもなるだろうし、せっかく世界遺産大国メキシコに住んでいるのだからメキシコも旅行するだろう。そうなると別途でお金が必要になるけれども、まぁそれはそれ。

例えば、サンクリストバルの歩行者天国で出会った日本人夫婦のように巻き寿司売ってみたり、何らかの仕事をすれば多少の金は用意出来る。ぶっちゃけ月に5万なら普通に稼げそうなので、最低限の生活費はその気になれば完全にペイ出来る。

ミキさんはマッサージの仕事ができるからその仕事をしながらしばらくこの町に暮らしてみる事にしたそうだ。ZENさんもそうだけれども旅では無く、住んでみると言う選択肢、俺たちも真剣に考えてみたいと思ってしまった。結構マジで。

もちろん、真剣に検討すれば検討するほど、生活コストは上がっていく。例えば保険はどうする?海外旅行保険にでも入れば二人で50万は掛かってしまうだろうし、住むならば携帯も契約したい。あまり使わなくとも、それなにり掛かるだろうし、Wi-Fiだってもし、俺がWEBの仕事をするならばそれなりにいいWi-Fi環境を整えなければならん。ただ、逆にそれさえ整えてしまえば、日本からの仕事をたまにするだけで月に5万なら余裕で稼げる。

最近は、ヨーロッパかオーストラリアを車で住むように旅したいとずっと考えていたけれども、色んな国に住んでしまうと言う新しい選択肢を真剣に考えはじめた。何よりもこのサンクリストバル・デ・ラスカサスと言う町に惹かれ、集まってくる人たちがとてもカッコ良くて魅力的だ。こう言う環境に身をおけば自然と良い刺激を受ける事が出来る。ま、もし住むならまずはスペイン語をもっと勉強しないとな。

日本って素晴らしいけれども生活にコストが掛かりすぎて、その為に、沢山働かなければいけないって言うのはちょっと辛すぎる。

この一年半、旅をしながら思った事は、マリちゃんと一緒に住んでいれば何処だって楽しく暮らせると言う事。俺の人生を極限までシンプルに突き詰めるとこれが一番大事な事だからね、逆に言えば、忙しく働いて良い暮らしをするよりも、質素でもいいからマリちゃんとゆっくり過ごす時間の方が遥かに価値がある。

そう考えると、ここサンクリストバル・デ・ラスカサスに住むと言う選択肢も、一生住むんだと考えると重いが、ミキさんみたいにちょっと住んでみると言う位、ライトな気持ちならすぐに住む事が出来そうだ。はっきり言って、地球は広いのだし、日本以外に住んでみるって選択肢は大いにありだ。

取り合えずやってみない事には何もわからないから、旅が終わった後に半年くらいを目安に住んでみようかなと今、思っている。

公開日: : 最終更新日:2016/12/22 メキシコ 旅のコラム

関連記事

光線銃を持つトゥーラの巨大戦士像 | 超古代文明の謎

12月6日 快適なメキシコシティでダラダラとした日々を過ごしていたが、このまま何処にも

記事を読む

ロサンゼルスの夜景

帰国、ロサンゼルスでフラッシュバックした俺の20年

2017年2月28日〜3月2日 28日の早朝、事前に頼んでおいたタクシーがお宿桜子まで

記事を読む

キューバのクラシックカー

頑張るのをやめる | 2017年の目標

遅くなってしまったけれども、新年、明けましておめでとうございます。 去年の一年間は、本

記事を読む

トニナ遺跡への行き方とオコシンゴの安宿

トニナ遺跡への行き方とオコシンゴの安宿

12月21日 サンクリストバルの日本人宿『CASA KASA』に行った時、オーナーのタ

記事を読む

カタルーニャ音楽堂(Palau de la Música Catalana)

バルセロナで起きたテロ事件で思う事

2017年8月17日の17時(日本時間18日の0時ごろ) スペイン・バルセロナ中心部、ラン

記事を読む

トゥルム遺跡 | カリブ海に面したマヤ終焉の地

トゥルム遺跡 | カリブ海に面したマヤ終焉の地

トゥルム遺跡 トゥルム遺跡は、1200年頃から1542年まで栄えたマヤ文明、最後の都市

記事を読む

メキシコ国立人類学博物館 | 先古典期

メキシコ国立人類学博物館 | 先古典期

メキシコの遺跡で発掘された重要な石像や壁画が集まる『メキシコ国立人類学博物館』、そのあまりの

記事を読む

プエブラ歴史地区 | メキシコの世界遺産

プエブラ歴史地区 | メキシコの世界遺産

12月8日〜9日 俺たちは、メキシコシティから日帰りで行く事も出来る世界遺産『プエブラ

記事を読む

自由とヒッピーの町、サンクリストバル・デ・ラスカサス(通称:サンクリ)

自由とヒッピーの町、サンクリストバル・デ・ラスカサス(通称:サンクリ)

San Cristóbal de las Casas 12月13日〜19日 俺た

記事を読む

グラン・セノーテ(Gran Cenote) | 極上の透明度に差し込む光のカーテン

グラン・セノーテ(Gran Cenote) | 極上の透明度に差し込む光のカーテン

11月28日 俺たちは泊まっていた宿で自転車を借りて、もっとも美しいセノーテのひとつと

記事を読む

トラックバック用URL

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

PAGE TOP ↑