バタムアイランド上陸 | Young Age Vol.24

公開日: ヤングエイジ

バタム島

2001年7月18日

長い、長い1日だ。

異国の地を旅するという事 | Young Age Vol.20
俺はいったいこんな所で何をしているんだろう? | Young Age Vol.21
深夜特急を読んで | Young Age Vol.22
インドネシアのバタムアイランドへ | Young Age Vol.23

Young Age Vol.20から続くこの1日が五回にもわたって連載されるとは思わなかった。
それだけ濃い1日だった。

バタムアイランド上陸

シンガポールからフェリーでインドネシアに渡り、入国のイミグレーションを済ませた。
呆気ないものだった。

俺は遂に最終目的地のインドネシアに上陸した。

だが、フェリーを降りた瞬間、嫌な空気を感じた。
まず、空気が荒んでいる。
俺の中の何かが、ここはヤバイと警報を鳴らす。
直感的にここは安全じゃないと感じた。

まだ、体調が悪かったが脳にアドレナリンが分泌され、
シャキッとしない頭はフル回転する。
気を引き締め、ヨタつく体に力を込める。

機関銃を装備した物々しい警備兵
荒んだ大地
ゾンビのように群がってくるタクシードライバー達

どこに行くんだ?
Nagoyaだ
US25ドルだ

Nagoyaが一体どこにあるのかも知らなかったが、シンガポールの安宿で仕入れた情報によると安宿街があるらしい。
しかし、タクシーが25ドルもする訳がないと思っていた。
群がるドライバーを振り切りながら歩いた。

何人かに声を掛けられたが皆、一様にUS25ドルだと言う
無視して歩いていくと食らいついてきたドライバーが

いったい幾らならいいんだ?
と言ってくる。
相場なんて全くわからなかったけれども取り敢えずUS5ドルと言ってみる。

OK
乗れ!

え?
いいのか5ドルで?
1/5だぞ?

理由はすぐにわかった。
nagoyaまではタクシーで10分程度の場所だった。
5ドルでも高かったかもしれないな。

タクシーの運転手に連れて行って貰った安宿は一泊1000円位した。
物価の安いインドネシアにしてはかなり高いと思ったがエアコンにホットシャワー、TVまで付いていた。
体調が悪かったのでホットシャワーがとても魅力的に思え、そこに泊まることにした。
この一ヶ月の間に泊まった宿の中では一番上等な宿だった。

俺は船が好きなんだ!

ナゴヤという日本人に優しそうな響きの町。
日本の要素など皆無だった。
銃で武装した兵隊が俺を威嚇する。

一刻も早くこの町を出たい。

宿を決めると直ぐに船のチケットを探しに出かけた。
トラベラーズチェックを両替したかったがBANK以外で両替ができる場所は無いとの事だった。
仕方がないのでクレジットカードでキャッシングをして現金を作った。

タクシーのドライバーが言うにはジャカルタまで船で30時間以上も掛かる。
飛行機の方が絶対にいいぞと飛行機を勧められた。

そんなことは分かっている。
でも、飛行機で行くくらいならシンガポールから直接飛んでいる。
俺はどうしても船で行きたかった。

旅行代理店でも飛行機を勧められたが船で行くと言張った。

『船でジャカルタまで行きたいんだ』
『えっ船?飛行機にしなよ飛行機安いよ』

もう一度言った『船で行きたいんだ』
『船はないよ、飛行機が良いって』

もう一度言った『俺は船で行くんだ!!』
『何でだよ?飛行機のほうが早いよ、船は今日出たから次は一週間後だ。予約もいっぱいで乗れないから飛行機にしろよ』

『もういい、他に行く』
『ちょっと待ってよ ミスター!! ねぇ ねぇってば~』

その店を出て他の代理店を探した。
次の代理店も満席だった。

船は今日出航した。
4日後の船も満席だ。

何軒か回って分かった。
どうやら船は本当に無いらしい。
参ったなコリャ。
しかしここで引き下がるわけにはいかない。
何が何でも船で行きたかった。

ようやく船を扱っている代理店を見つけた。
また同じ話だ『飛行機が良いよ』もういい加減うんざりだ。
体調も悪い、フラフラする。
俺はイラついていた。

『俺は船が好きなんだ!! 船で行きたいんだ!!』

何でだ?
何故なんだ?
そんなこと聞かれても困る。
俺は陸路と航路でバリを目指していた。
だから船にこだわっていた。
俺にとっては重要なことだ。
何故と言われても船で行きたいからとしか答えようがない。

次の代理店も満席だと言われたが別の人の名前でならチケットが取れると言う。
そんなのダメに決まっている。
万が一、乗るときにトラブって乗れなかったら終わりだ。

店を出ようとすると何やら電話を掛けて
OK、OK
チケットが取れると言う。

何やら胡散臭い。
値段を聞くとUS50ドル。
飛行機の値段が100ドル前後な事を考えるとボラれているような気がしたが別のところよりも10ドルくらい安い。

そんなに高いわけがないと思ったが俺はもう何が何でも船で行くと決めていた。
ジャパニーズをなめんなよ!!
取りあえずキャッシュで40ドル渡して俺は言った『これでいいだろ』

向こうはしぶしぶ納得した。
渡されたチケットを見たら30ドルにも満たない金額が書かれていた。
なめやがって!!

しかし、しかたがない。
俺は完全に足元を見られていたし具合が悪くてフラフラだった。
どうしても船で行きたかった。
金に物を言わせ強引に船のチケットを取った。
かなりぼったくられたが・・・

時としてお金、時間、知識、体力は同等の価値がある
相場を知っている知識があればより安いお金で済む。
時間をかけて交渉すれば安く済む。
お金をかければ短時間で簡単に物事は解決する。
体力がなければ過酷な状況に対してお金で解決しなければならない。

一人で旅をするということはその全てが必要でもし欠けているもがあればその他の何かで補わなければならない。
俺はこの時、体力も知識もなかった。
しかし、ジャパニーズ円がこの問題を解決した。
この時、いかに日本人が金持ちか、俺は実感した。

あとがき

俺の旅に特別な理由など存在しない。
しかし、俺の旅は俺にとって特別であって俺なりの意義はある。
それを人に説明するのは非常に困難なことだ。
特に英語だと。
だから人になぜそんなところに行くんだと言われてもただ行きたいからとしか答えようがない。

船に乗ってジャカルタを目指すのも俺の旅の些細な決め事だ。
飛行機の方が早いのは分かっているけれども船で行きたかった。

バタムアイランドは油断のならない町だった。

渡されたチケットをみて、値段違うじゃねーかと言ってもすでにお金を払ってしまった後だとTAXがどうだとか適当に誤魔化され、金を取り返すのはかなり至難だ。
俺は疲れていたし、千円くらいの事だったのでもう諦めた。

それよりも、この町を早く出たかったし、どうしても船で行きたかった。
船のチケットでボラれるとは思わなかったがもはやどうでも良かった。

四日後に船に乗れる事に安堵した。

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公開日: : 最終更新日:2018/03/07 ヤングエイジ

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