旅に出る前に読んでおきたい宗教の基礎知識『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』
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読書&映画
池上彰の宗教がわかれば世界が見える (文春新書)
旅に出る前に基本的な宗教の基礎知識を勉強しておきたいと思って『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』を読んだ。宗教の事を少しでも知っておけば色々な国に行った際により深くその人達の事を理解出来るし、何よりも旅をしている時に知っていた方が旅行を楽しめると思った。
世界遺産の勉強をするにあたって宗教の事を少しでも知っていればより深く理解出来ると思うし、実際、日本の世界遺産を見ても文化遺産のほとんどは寺や神社などであるし、他の国でも宗教に関わりのある施設の数は膨大だ。世界遺産ハンターとして宗教の勉強は、避けては通れない道だと思う。
この本を読んで仏教、神道、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンドゥー教などについてのほんの基礎程度だけれども知識が深まったので良かったと思う。何となく知っているような気がしていたのだけれども、実は何も知らなかったんだなと痛感した。
宗教には、あまり興味が無かったのでキリスト教もイスラム教も元はユダヤ教の教え、旧約聖書が元にあって彼らの言う創造主=神と言うのは同じ神様なのだと言う事すら知らなかった。なぜ聖地エルサレムがキリスト教、イスラム教、ユダヤ教の聖地なのかもこれで合点がいった。
今までは全く別の宗教だと思っていたのだけれども、教えは違えど、彼らの言う創造主は同じだったと言う事を初めて知った。そう考えると世界の人口の半数以上が同じ神様を信じている事になる。日本に生まれ日本に住んでいると気がつきにくい。
子供にもわかる説明で定評のある池上さんの本なので、基本的に知識のない人にわかりやすく書いてあるが、各章とインタビュー形式で宗教家の方に池上さんがお話を伺う体裁になっているので池上さんの良さが存分には発揮されていないのがちょっと残念だったがこれはこれで初歩的な知識を学ぶには良い本だと思った。ちなみに最後の章の養老孟司さんとの対談が一番面白かった。
この本を読んで旅をする為に、もっとも役に立った情報は、海外で出会った人に宗教を聞かれた際、無宗教と答えてしまうと少し困った事になると言う事で、もし欧米で「無宗教」といえば、「アンチ・キリスト」の意味で、イスラム圏で「無宗教」と言えば「反宗教」と言う意味にとらえられてしまうと言う事。
これはうっかり知らないと面倒な事態に巻き込まれる可能性がある。俺はこれから海外で宗教を聞かれたら無難に『ブッティスト』とでも答えようと思った。これだけでも旅に出る前に読んでおいて良かったと思う。
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最終更新日:2014/12/24
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