『ムルシ族』唇にお皿をはめたエチオピア南部の先住民族

公開日: エチオピア

唇にお皿をはめたムルシ族 | エチオピア南部の先住民族

2月18日

前日の夜、ムルシ族に会いに行くためにガイドが必要だと言われ、ジンカの町からガイドが同行すると言われた。しかし、クソボロい日産の四駆には6人も乗れない。

後ろはキツいけど四人乗るしかないと言うドライバー。

ハイ無理!

一日130ドルもだしてわざわざ車をチャーターしているのにそんなギュウギュウで何時間も耐えられない。実際問題、後部座席は3人でもキツかった。

絶対に嫌だね!

大体、ガイドなんかいらないし、どうしても必要なら村の近くで拾えばいいと言ったのだがガイドはドライバーの友達でなんだかんだ言っても重要な稼ぎどころだから絶対に引かない。料金は確か400ブルだった。

最終的にガイドが無しで行ってもし何かあっても責任は持てないけれどもガイド料は掛かるとか意味わからない事を言い出した。

バカなの?
何に払うお金なんだよ!

俺のストレスも限界まできていたけれども最終的に俺が折れてガイドを連れて行く事にした。

でも、お前、トランクな

だんだんとドライバーや関わるエチオピア人に不信感が募ってくる。彼らも食い扶持が掛かっているから必死なのはわかるけれども本当に必要な出費なのかどうか怪しい。

だんだん俺たちの心は荒んできて疑り深くなる。

エチオピア北部で参加したダナキル砂漠のツアーシミエン国立公園のツアーではこう言ったトラブルは一切無くみんなとても紳士的でフレンドリーだった。

唇にお皿をはめたムルシ族に会いに行く

ムルシ族

ジンカの町からムルシ族の集落までは、そんなに距離は無いのだけれども完全にオフロードなのでけっこうな時間がかかる。しかも俺たちのボロ車はクーラーが効かないので砂埃の舞うオフロードを窓全開でゆっくりと進まなければならない。新型のランドクルーザーが快適そうに俺たちの車を抜かして行く。

これには参った。

もともと小児喘息をもっていた俺は気管支とかあまり強く無く、砂埃とかが大の苦手。でもクソ暑いし、仮に窓を完全に閉めたとしても車がボロ過ぎてドアの隙間から砂埃が舞う始末。

正直、この半年間の旅の中で一番辛かった

シミエン国立公園で4000m級の山々を縦走してバテバテになるよりもこの埃地獄に耐える事の方が辛かった。

ダナキル砂漠のツアーで、砂埃にやられ咳が止まらなくなり、寝る事ができなくなったのがようやく治ってきたところだった。しかし、この日を境に咳は酷くなる一方で、最終的にはバンコクに辿り着くまで治る事は無かった。

エチオピア南部の旅

辺りには何も無いような場所で車が故障・・・
この日はブレーキパットが壊れたみたいでドライバーが修理している。

マジか?
これ、ブレーキパッドのスペアが無かったら終わりじゃね???

流石と言うか壊れ慣れていると言うか、ドライバーはブレーキパットのスペアを持っており何とか修理完了。本当に、本当にこの車で大丈夫なのだろうか?

なんとかギリギリ動いているだけじゃないのかこの車?
日本だったら確実に廃車だ。

こんな訳わからないアフリカの大地の何処かで車が壊れて身動きがとれないとかそう言う事にならないだろうか?不安しかない。

アフリカ南部の原住民

なんだ、なんだ?どうした?と原住民が寄ってくる。

どっからどう見てもただの戦士

銃とか普通にもっているし、英語も全く通じないし、正直、怖い。
極端なはなし、この辺り一帯とかエチオピアの法律なんてあって無いようなものだろう。ほんの百年くらい前はエチオピア政府ですら不干渉地帯だった。現在だって部族同士の抗争は起きている。

ちなみに写真は一枚5ブル。
まぁ下手に刺激しなければ暴力を受けるような事は無いようだけれども、ただでさえ強そうな戦士な上に銃で武装している。

こんな人たちがその辺の草むらからひょいっと出てくる。

けっこう刺激的な国だぜ。

ムルシ族

ムルシ族の村への入場料はひとり200ブル
ムルシ族の村があるナショナルパークへの入場料がひとり200ブル
通行料は一台100ブル(これは何だろう?現地人が勝手に関所みたいなのを作って徴収している感じ)
ガイドが400ブル
合計ひとり525ブル(約2800円)

高すぎる・・・

だが!ムルシ族の村にはそれだけの価値がある!

ムルシ族 mursi

ムルシ族の村の撮影ルールはひとり5ブル。もし、子供を抱えていたら子供分としてさらに2ブルか5ブル要求される。または子供を後ろに隠してもらって一人分で撮影する事も出来る。

この村の撮影システムについては賛否両論あるのだけれども、俺はわかりやすいし遠慮せずに写真を撮る事ができるので好き。

ただし、遠路はるばる道無き道を行き、ようやく辿り着いた秘境と言う感じはまるで無い。

ぐうわーーっとムルシ族の人々に取り囲まれ、私を撮れ!私を撮れ!とすごい勢いでせがまれる。一時も落ち着く事のできないカオスなムルシ村。

ムルシ族

俺は夢中になって写真を撮った。
あらかじめ銀行で両替しておいた5ブル札(約28円)をばらまく様に配りながら撮影しまくった。

なんか超金持ちになった気分も味わえる。

ただ、めちゃくちゃ群がってくるのでかなり焦らされる。急いでパシャパシャ撮っていたので写真がボケてたり、もうちょっと順光で撮れれば良かったと思う。

ムルシ族

道中、めちゃくちゃキツかったけれども来た甲斐がある。
ムルシ族はめっちゃオシャレでめちゃくちゃインパクトがある!多分、エチオピアでもっとも見応えのある部族だと思う。

金にがめついけれど・・・

ムルシ族

ムルシ族はけっこう武闘派な民族で女手も銃を持っていたりしてなんか怖い。

なぜムルシ族が唇にお皿を埋め込むようになったかと言うと、昔、美しい女はすべて奴隷としてヨーロッパに連れて行かれてしまった。そうならないように皿を埋め込み、わざと醜くしたと言う悲しい歴史がある。後に唇に埋め込まれた皿が大きければ大きいほど美しいと言う価値観がムルシ族に生まれ、より大きな皿を入れるようになったそうだ。

ただ、現在では衛生上の問題からエチオピア政府に唇に皿を入れるなと言われているそうだ。あと数十年もしたら唇に皿を入れている人はいなくなってしまうのかもしれない。

ちなみに、唇にはめ込まれた皿を取り外して売りつけようとしてくる人もいる。
そ、それはちょっといらないから!
どうせなら新品を売り込んで欲しい。

ムルシ族の男達

ムルシ族の男達
ムルシ族は女の方が奇抜でオシャレなので撮りがいがあるが、男は戦士と言った雰囲気で存在感がある。

ムルシ族の村には何組かの観光客が来ており、俺たちが乗ってきた車以外はけっこう新しい車だった。マジでちょっと恥ずかしくなるくらいに俺たちの車だけがボロくてショックだった。

エチオピア南部の旅

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唇にお皿をはめたムルシ族 | エチオピア南部の先住民族

カイヤファール(keyafer)のマーケットは入場無料です。

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人の悪いところばかりを見て、あら探しをしても何もいい事は無い

公開日: : 最終更新日:2017/12/31 エチオピア

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Comment

  1. 小田島 より:

    初めまして

    私は南アメリカのペルーで雑貨や食料品の輸出と日本人ペンションをやっている小田島と申します。
    http://casadelsolperu.com/
    https://www.facebook.com/casadelsolperu/
    http://ameblo.jp/casadelsol-peru

    今回ブログを拝見してメールをさせて頂きました。

    ペンションはリマの住宅街で安全なエリアにあります。

    ペルーにお越しの際はぜひお立ち寄り下さい。

    世界一周旅行頑張って下さい!

    小田島、ペルーより

    • 世界遺産ハンター より:

      ありがとうございます!
      ペルーに行った際には是非、検討させて頂きます!

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