富岡製糸場と絹産業遺産群 | 日本の世界遺産
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日本の世界遺産
やっと来れた富岡製糸場
時はさかのぼり2015年の6月、俺たちは世界遺産ハンターとして旅に出るちょっと前の事だった。これから世界中の世界遺産をハントするにあたって、まずは(当時)日本の一番新しい世界遺産、富岡製糸場をハントしようとして、当時サラリーマンだった俺は有給を使い、東京からわりと近い世界遺産『富岡製糸場』を目指して高崎駅に降り立った。
しかし、わざわざ会社を休んでまで行った富岡製糸場は定休日で、高崎まで来て、急にやる事が無くなってしまったのだ。
富岡製糸場の定休日 水曜日
で、仕方なく、観光案内所でなんかおもしろそうな場所ない?って聞いたら榛名神社と言うところを紹介してもらった。けっきょくその日は榛名神社で我慢する事に。
ただ、この神社が、意外と言っては失礼なのだけれどもメチャクチャ雰囲気が良くて、日本屈指のパワースポットのひとつと言われても素直に信じられるくらい素敵な場所だった。あの日、富岡製糸場が休みじゃなかったらきっと俺たちは榛名神社に行くことは無かったのだろうと思うので、結果的にあの日は、富岡製糸場が休みで良かったのかもしれない。
それくらい、榛名神社はオススメの神社。
それからまた、1年ちょっとの月日が流れ、ヨーロッパやアフリカ大陸、オセアニアの島々、東南アジアを旅して日本に一時帰国をした際に、富岡製糸場へ再チャレンジする事になった。
2016年8月12日
俺たちは、再び、この地へとやってきた。(もう半年以上も前だけど・・・)
富岡製糸場と絹産業遺産群
Tomioka Silk Mill
2014年、世界文化遺産に登録
群馬県富岡に設立された日本初の本格的な器械製糸の工場で、1872年(明治5年)の開業当時の繰糸所、繭倉庫などが現存している。
敷地全体が国指定の史跡、初期の建造物群が重要文化財にも指定されている
富岡製糸場の入り口にあるお店も雰囲気が出ている。こう言う、日本的な建物もカッコいいよね。最近は俺たちの基地をどうしようかなんてことばっかり考えている。
富岡製糸場の入り口
開場時間 : 09時00分~17時00分(最終入場 16時30分)
料金 : 大人 1,000円 / 高校・大学生 250円 / 小・中学生 150円
※西置繭所保存修理工事見学施設に行く際にはヘルメットが必要でヘルメット貸出料が200円程掛かる。
休場日 : 年末(12月29日~31日)
富岡製糸場のオフィシャルサイトによると休日は年末年始だけ???
もしかしたら二年前とは状況が変わっていて水曜日でもやっているかもしれないので行く方は、要確認。
官営時代のフランス製繰糸器
1872年にフランスの技術を導入して設立された富岡製糸場は、当時、世界最大級の規模の製糸工場だった。
内部は博物館みたいになっており、色々と昔の様子が伺える
富岡製糸場は時期によって「富岡製糸所(1876年〜)」、「原富岡製糸所(1902年〜)」、「株式会社富岡製糸所(1938年〜)」、「片倉富岡製糸所(1939年〜)」、「片倉工業株式会社富岡工場(1946年〜)」と度々、名称を変更している。史跡、国宝、重要文化財としては「旧富岡製糸場」として登録されている。ユネスコの世界遺産に登録されている名称は「富岡製糸場と絹産業遺産群」。
東繭倉庫(東置繭所)
外観もオシャレ、俺もこう言うレトロでオシャレな建物とか好きなんだけれども、日本で古い物件を探すと、古民家以外はどうしょうも無いくらいにダサボロいアパートとか団地になってしまうのがキツい。
中もイカしているんだよね、ここは繭とかを保存する場所。
俺、こう言う広くて工場っぽい雰囲気が大好きで、出来ればこう言う所に秘密基地を作りたい。あ、別に秘密じゃなくてもいいんだけどね。
結局さ、男って歳を取ってもガキの頃から根本は大して変わらなくてさ、旅したいとか、秘密基地作りたいとか、車やバイクが欲しいなんていつまでたっても言ってる訳。で、中年になると今まで働いていたから周りの奴が下手に金持ってたり、どんどんそう言う夢かなえてたりするから俺も!みたいになっちゃうんだよね。
富岡製糸場、天気が良くて気持ちのいい日だったな。
さすがに日本の新しい世界遺産だけあって奇麗に整備されているし、オシャレにデザインされている。入場料とかちと高いけどね。
鉄水溜
ちなみにこれ、国宝・重要文化財に指定されている。
やっぱりレンガってオシャレだよね。
こう言う建物好き。
富岡製糸場で使用されていたフランス式繰糸機(岡谷蚕糸博物館蔵、レプリカ)
蚕、おれ、こう言う芋虫系はちょっと苦手だわ・・・
昔の写真だと、おばちゃんがこの大量の蚕に餌をあげてるけれども、俺、小さい頃に見た『スクワーム』って言う肉食の芋虫みたいなのが大量発生するホラー映画みて以来、苦手なんだよね。俺の人生でもっとも怖かった映画の内のひとつ。
これ、マジで、しゃれにならん映画だった
だけど、小学生の頃の思い出だから今みたらどうなんだろう?
この機会で糸を取るのだけれども、蚕はみんな熱湯とかに着けて殺しちゃうのね。
そう言えば今まで、蚕の糸を取ったらどうなるのかなんて知らなかったけれども人間って生きているだけで本当に色々な生物を殺してるんだなってちょっとしんみりしちゃった。
富岡製糸場の内部では、50mmのF1.4の明るいレンズを使って撮影していたのだけれども、このレンズ、こう言うのを撮る時はめっちゃいいね。旅中は、エチオピアの部族を撮りに行った時にもこの使ったけれどもやっぱり明るいレンズは表現力が全然違う。このレンズを使うだけでなんかプロっぽい写真になるもんね。
このレンズは、マジで雰囲気がでる。ただ、50mmは風景とかには使いづらいので他のレンズと使い分ける必要がある。
でも、物撮り、人物撮りでは抜群の性能。
繰糸所
富岡製糸場の中で中心的な建物(木骨レンガ造、平屋建、桟瓦葺き)で国宝にも登録されている。
繰糸工場
なんか学校とかもそうだけれどもこう言う古くて大きい施設をリノベーションして使えたら最高だな〜ってよく思う。この繰糸工場は、第二次世界大戦でアメリカ軍空襲を受ける事も無く、1987年(つい最近じゃん!)まで製糸工場として機能し続けた。その後も、片倉工業が保存に力を入れていた為に現在のような良好な保存状態で残されている。
内部はスゲー機械
当時の作業風景
この写真をみると、なんか蕎麦でも茹でてるみたい。
こう言う機械もF1.4のレンズで撮るとマジで味がでてカッコいい。
結局、この時にこのレンズでの撮影が楽し過ぎて、中南米に行く前にこのレンズを買ってしまったもんね
F1.8の明るさで18-35mmが撮れると言うはんぱじゃねーレンズ。最高のレンズだけれども欠点はクソ重い。ちなみに中南米編の写真は9割くらいこのレンズを使っている。
18-35mmのレンズは、50mmの単焦点と違い、めちゃくちゃ汎用性がある。しかも、どの焦点距離も単焦点並みの表現力なのでマジで最高。しかも、シグマのレンズなのでキャノン用もニコン用もあるよ。ただ、重い。
レンズで写真って大分変わるって事を富岡製糸場の撮影で再認識しちゃったから、やっぱレンズ欲しいなってなってしまった。で、結局7万以上するレンズを買っちゃったけど後悔はしていない。中南米でみっちりと半年以上使い倒したからね。
妙義寮
1940年に建てられた女子寄宿舎で、少し傾いた日差しが当たってめちゃくちゃいい雰囲気になっていた。
前回は、お休みだったので二回もこの地にわざわざ来る羽目になってしまったけれども、これにて富岡製糸場のハントは無事終了。
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最終更新日:2019/02/17
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