台風の後、おぞましい数の虫がやってきた | プエルトガレラ
公開日:
フィリピン

月曜日、フィリピンに台風がやってきた。
大雨が降り、学校は休校となった。俺たちはヒマで台風の中、庭で天然のシャワーを浴びることにした。ちょびっと寒かったけれども大雨の中で身体を洗ったりシャンプーするのはとても気持ちよくテンションが上がる。
GET WILDだぜ!
屋根から流れ落ちる水はまるで滝のようになっており、前日サバンで泊まった快適なホテルのシャワーよりも水の出がよい。
やっぱり大自然は素晴らしい。
火曜日に台風は過ぎ去り、気持ちのよい晴れた風景に沢山のトンボやチョウチョが飛び交っている。どうやら雨によって虫が目覚めてきたようだ。俺が滞在している間に蛍がやってくることを期待出来そうだ。
台風の過ぎ去った空は爽やかで、夜には濃紺の空に星がキラッキラと輝いている。俺が住んでいる場所から一分くらい歩くと全く明かりのない暗闇の道となる。その場所から星空を見上げるととても奇麗な天の川が見えた。そう言えば今日は七夕だ。

残念ながら三脚が無かったのでビーサンを下敷きにして角度を調節したりして写真を撮った為、ぶれたりしてろくな写真が撮れなかった。夜景は三脚が無いとキツい。仕方が無いのでこの素晴らしい天の川は心のシャッターを切って記憶に納めた。
プエルトガレラの夜空は美しく、辺りに明かりが少ないのでとても奇麗な星空を眺めることが出来る。
やっぱり大自然は素晴らしい。
ガモガモパラダイス
夜、部屋にいると部屋の明かりにつられて虫が入ってきた。窓は閉まっているはずなのに一体何処から入ってきたのだろうか?

四枚羽の付いた蟻のような見た目の虫だけど蟻では無さそうだ。羽を広げ飛んでいるとそれなりの大きさでうざいことこのうえない。一匹、二匹程度ならまだいいが五匹、六匹になると眠るのに支障をきたす。
俺は部屋の明かりを消して廊下に出て懐中電灯の明かりをつけた。その虫は面白いように懐中電灯の光におびき寄せられ全て部屋から出て行った。
一仕事終えた俺は、寝る前にタバコでも吸おうかと思い玄関に向かうと玄関の明かりにおびき寄せられたおびただしい数の虫が渦巻いていた。

オーマイガー!
こいつはいかん!と思ったがせっかくなので写真を撮ろうと思い、カメラを持って決死の覚悟で外に出た。
ブーン、ブーン、ブーン、ブーン、ブーン、ブーン、ブーン
おぞましい数の虫が電灯の周りで渦巻いている。正直、恐怖した。おぞましいとはまさにこの事だ。それでもブログに載せようと思い必死にシャッターを切る。

よく見るとおぞましい数の虫を虎視眈々と狙うゲッコーがいる、それも三匹ほど。ゲッコーにとっては御馳走なのだろう、ゲッコーは狙いを定めパクッと虫を食べている。頼もしい事このうえないが三匹程度のゲッコーではいくら食べたところで虫は減らない。
俺はいつから虫が苦手になってしまったのだろう?子供の頃は虫を捕まえて喜んでいたけれども今では出来れば触りたくない対象となってしまっている。
虫に感情は無さそうだし、明かりにおびき出されたりロウソクの火に突っ込んだりと、単純なプログラム(命令)で動いている有機ロボットのようにしか思えない。
あの淡々とした愚直な動きで群れになるから気持ち悪い。
もし、神と言うものが地球を創造したとして、その神と呼ばれる存在が高度な科学技術を持っていたとしたら地球を創造する際に生態系をうまく循環させる役割で有機ロボットを作ったのが虫なのではないか?などと言う想像をしてしまう。漫画の『風の谷のナウシカ』のように。
風の谷のナウシカはマジで名作で、ワイド版のコミックが全巻セットで3000円程度で買えてしまうので超オススメ。一家に1セットは欲しい。
虫の働きを見ると動物の死骸を片付けたり、花を受粉させたり、他の動物の餌になったり、考えれば考えるほど生態系のサイクルを回す為に作られ、自動繁殖する有機ロボットなのではないかと思えて来る。
もしも宇宙人が地球を作ったとしたら?もしも未来人が地球を作ったとしたら?もしも太古の失われた超文明がナウシカのように地球を回復させる為に虫を作ったとしたら?
あと100年か200年経ったのなら科学はきっと昆虫型ロボットを作れそうだ。そうなると真っ先に作られるのはきっと昆虫型殺戮兵器だろう、恐ろしすぎる・・・
あの虫の大群が襲って来ると思うと怖くて仕方が無い。そんな事を考えていたらなかなか眠りにつけなかった。

水曜日の朝、庭に出てみると大量の虫の死骸が転がっていた。なんてモロい虫なのだろう、雨に打たれただけで地面に落ちて死んでいる。アンジェラにこの虫の名を聞いてみたらタガログ語(フィリピン語)で『ガモガモ』と言うらしい。どうやらこの虫は雨期に大量発生するらしくこれからしばらく夜はガモガモに庭を占領されると思うと手放しで大自然を喜べない。
やっぱり大自然は軟弱な俺にとって脅威だった。
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