ドバイの空港で散々問いつめられるも何とかモスクワに到着
写真はモスクワのパヴェレツキー駅
ドバイの空港で問いつめられる
9月5日 ドバイ最終日
この日は早朝より空港に向かい、カタール経由でロシアへと旅立つ日だった。航空券は既に持っておりロシアのビザも取得済みで何一つ問題は無いはずだった、ドバイの空港に行くまでは。
空港でいつものようにチェックインを済ませようとするとロシアから出国の航空券の提示を求められた。そんなものは持っていない、ロシアのビザを取る時にわざわざビザ取得代行の会社に頼み、特に出国の航空券など無しでも自由にロシアを旅出来るか確認は取っていたのだがどうしてもロシアからの出国用の航空券を取らなければドバイの空港で出国手続きが出来ず、急遽出国用の航空券を取らなければならない事になってしまった。
恐らく日本から直接ロシアに飛んでいればそのまま入国出来たのだろうがドバイに寄った為にドバイの空港で問いつめられる事になってしまった。
仕方が無いのでスカイスキャナーで調べ、使っても捨ててもいいように一番安い航空券を探し、ベラルーシ行きのひとり7千円の航空券を購入した。ベラルーシも行った事は無いので面白そうだ、フィンランドに抜けてもベラルーシに行っても構わない、俺たちはどの道いろいろな場所を旅したいと思っていた。
格安の航空券を取り一安心した瞬間、俺はゾッとした。そう言えばベラルーシってVISA無しで行けたっけ?
慌ててGoogleで調べるとベラルーシはVISAが必要だった。日本人であればヨーロッパのほとんどの国をVISA無しで行くことが出来る。それどころか日本のパスポートは超優秀でかなりの国にVISA無しで行くことが出来る。
迂闊だった。
普段であれば当たり前のようにVISAが必要かどうか調べてから航空券を取る。ただこの日はドバイの空港で散々と問いつめられ今すぐに航空券を取得しないと出国出来ない事になってしまう為に焦ってたので適当に一番安いベラルーシ行きの航空券に飛びついてしまった。また、捨ててもいいと言う気持で航空券を取ったのでVISAの事まで頭がまわらなかった。
あまりのショックに愕然とする俺に対して妻はやけに強気で平気だよそんなの、『航空券があれば大丈夫だって!ここまでやったんだから空港の人も気持ちをくんでくれるよ』と言う。全然そう言う問題では無い、奴らはシステマチックだ。俺たちに意地悪している訳ではない。出国出来なければダメだし恐らくVISAの事は突っ込まれる、しかし、ショックを受けて呆然としていても始まらないので妻の言う通り、もう一度チェックインを試みる。
しかし、当然のようにVISAは持っているのか?と突っ込まれ、ロシアで取得すると言い張っても無駄だった。この瞬間、文字通りふたりで14000円の航空券はゴミとなってしまった。
泣きを入れたかったが航空券を取らない事には出国出来ずロシアまでの航空券すら無駄になってしまう。速攻でもう一度、航空券を探し、ひとり1万5千円のフィンランド行きの航空券を取得した。ふたりで約3万円、ゴミとなってしまったベラルーシ行きの航空券と合わせて全部で約4万5千円。マジで泣きそうな出費だがフィンランド行きの航空券は無駄にはならない。
本当はロシアを自由に旅してまわり、好きな日に鉄道かバスで国境を越えてフィンランドへ入国したかった。その方がロマンがあるし何よりも日程が自由だ。航空券を取ってしまうとその日までに必ずその場所に行かなければ航空券がパーになってしまうので俺はあまり好きではない。
だが仕方がない。
時間も無い、出国までの時間は刻々と迫っていた。
なんとかスカイスキャナーでフィンランド行きの航空券も取得してドバイの空港でチェックインを済ませる事が出来た。本当は一仕事終えた後のタバコを吸いたかったのだがそんな時間は無かった、ドバイの余ったお金をユーロに換金しておこうかと思っていたがその時間すら無かった。
出国の三時間以上まえに空港について、優雅に余ったお金で朝食をとり残りのお金を換金して出国するはずだったが結局ギリギリのタイミングで出国する事になってしまった。
今回は早めに空港に着いていたからなんとか間に合ったけれども危ないところだった。国際線に乗る時は時間に余裕を持っていく事はとても大切だと思い知った。
それにしてもかなりキツかった。空港であんなに問いつめられたのは初めてだし、あの短時間で二回も航空券を探すハメになった事も初めてだ。NETとMacとスカイスキャナーが無かったら完全に無理だった。昔だったら空港を駆け回って物凄く高い航空券を買わされる事になったのだと思うと時代の進化はありがたい。特にスカイスキャナーには感謝している。
今では個人で安い航空券を探してすぐに取得する事が出来る時代となった。俺が旅を始めた頃には全く考えられないほど便利な時代となった。
ロシア入国
ドバイからカタール迄のフライトは約一時間、乗り継ぎの時間も一時間なのでカタールのドーハ空港を駆け回りギリギリでタバコを一本吸えた。ドーハからモスクワ迄は約5時間、映画を二本見て飯を食えば着くレベル。日本からドバイ迄のフライトに比べればマジで余裕。
モスクワのドモジェドヴォ国際空港のイミグレーションはやけに長く飛行機一台分の人数が入国するのに一時間以上も並ばされた。何やらロシアの入国審査は厳重そうでドバイで散々問いつめられた俺は恐怖する。意味のわからん事で問いつめられたらどうしよう?ドバイは英語だったから良かったけれどもロシア語で問いつめられたらたまったもんじゃない。
一人一人の入国審査がやけに長いので心配になっていたが最後の方の順番だった俺たちはやけにあっさりと入国させてもらえた。帰りの航空券の事や何処に泊まるのかなどと行った事は一切聞かれる事も無かった。やはりあのドバイの出国審査だけが問題だったようだ。
かなりハードルの高かったロシア入国も驚くほどあっさりと済んだのでようやく胸を撫で下ろせる。
モスクワのドモジェドヴォ国際空港からはアエロエクスプレスに乗って終点のパヴェレツキー駅まで行き、ようやくホテル迄辿り着いた。
アエロエクスプレスはかなり快適でノンストップの約45分でモスクワの中心部迄行ってくれる。料金は460ルーブル(約900円)、数年前の地球の歩き方には300ルーブルと書いてあるのでここ数年で1.5倍の価格になっている。近年、ロシアルーブルの下落は激しく円安の俺たちでさえもロシアルーブル安を享受出来ると期待していたがどうやら物価はかなり高くなっているみたいでルーブル安を感じる事が出来ないかもしれない。
モスクワの時間で朝6:30にドバイのホテルを出てモスクワのホテルにたどり着いたのは夜の10時を過ぎていた。
今日はやけに長い一日だった。
やれやれだぜ。
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