ダイビングの島コ・タオ | Young Age Vol.13
写真は2016年パンガン島にて
2001年7月3日
タオ島はダイビングの島だった。
こじんまりとした小さな島だがビーチで海水浴をするような島ではなかった。
俺は何も知らずにタオ島まできてしまったがやや手持ちぶたさだった。
ダイビングはいつかやってみたいと思ってはいたがライセンス取るのに何万円もかかる。
当時の俺の予算ではあんまりダイビングにお金を使いたくなくてまた、次回来たときにしようと思った。
2008年9月
リーマンショックが起きたその当時、有給をフルに使って俺はダイビングのライセンスを取りにタオ島にやって来た。
この時はまだ知らなかったんだ。
FXをやっていた俺はサブプライム問題で大損をして、約一年かけてその損失を取り戻しタオ島へ優雅にダイビングのライセンスを取りに来ていた。
この後、リーマンショックでせっかく取り戻した資金どころか数百万の借金まみれになってしまうなんてダイビングやっていた時にはまるで気がつかなかった。
サラリーマンになった俺は、旅をしていた当時できなかったようなお金の掛かるダイビングなどのアクティビティを大いに楽しんでいた。
この後、数年間、貧乏のどん底に落とされるのだが、その時はまだ自分の運命を知らない。
ダイビングの島コ・タオ | Young Age Vol.13
タオ島に来たはいいがダイビングをしない俺は、やることがなかった。
仕方がないのでレンタルバイクを借りて島を一周する事にした。
途中で誰もいない小さなプラベートイビーチを発見した。
まさに俺の憧れのビーチだった。
サムイ島のように白くてサラサラの砂浜じゃなかったけれども誰もいない。
そう、まさに俺だけのビーチ。
水着はなかったけれどもパンイチで海に入った。
誰もいない。
俺だけの空間。
最高だった。
テンションMAX
一人ではしゃいだ。
でも、すぐに飽きてしまった。
やっぱり海で一人騒いでも別に面白くない。
しばらく日光浴をしてからポストオフィスに向かった。
当時はまだ、エアメールと言うアナログな伝達手段が主流だった。
1枚たったの12バーつ(40円くらい)でタイから日本まで送り届けてくれる手紙。
サムイ島で買った夫婦岩と言うイカガワシイ岩の写真の絵葉書。
こんなしょうもない写真の絵葉書を喜んで買っちゃうくらいに俺は若かった。
夫婦岩の写真は
俺のビーチを探し求める旅 | サムイ島
手紙を日本に送って宿に帰るともうやる事がない。
ワンデイ・ワン・スイング
旅人に伝わる言葉
一日、何か一つをすればそれでいい
まぁそりゃそうなんだけどさぁ
若い俺は暇を持て余しちゃう
サムイ島を出てからと言うもの、一人で時間を持て余す事が多くなって来た。
この頃になると日記に書いてある内容もかなり薄くなってきた。
ひとり旅っていうのは暇な時、マジで面白くない。
明日にはパンガンに戻ろう
そう決めた。
あとがき
初めてのタオ島はあまり楽しめなかった。
そもそもダイビングをやりにくる人ばかりだし、旅人がふらっと寄るような感じの島でもない。
2008年にダイビングのライセンスを取りに来た時は面白かった。
サラリーマンだったのでお金も持っていたし、ダイビングのライセンスを取ったり小さなバギーみたいな乗り物を借りて砂浜でドリフトしまくってみたり。その時もひとり旅だったがお金も持っていたし、ダイビングのライセンスを一緒に取る仲間もいたので2001年のように時間を持て余す事はなかった。
ただ、そんなお金に余裕があったのはその時だけで、その後、数年間は貧乏のどん底に陥る。
借金返済の数年間はどこにも行く余裕なんてなかった。
最悪だったかって?
そりゃもちろん最悪だよ
でも、その数年間、俺はネットゲームにハマっていたんだ。
ほとんどお金も掛からないし、インターネットの世界へダイブして毎日、毎日大冒険の日々だった。
貧乏でも俺は冒険家だった。
今、思い返せばそれはそれでめちゃくちゃ楽しい日々だった。
借金まみれはそりゃ辛かったけれども、人間、楽しもうと思えばいくらでも楽しく生きられるんだなっていういい教訓になった。
やっぱり、人間、いつでも楽しみを忘れちゃダメだよね。
次回からは短期連載、世界遺産ハンター ヤングエイジ外伝 ミドルエイジ
2008年タオ島へダイビングのライセンスを取りに行くお話を数話に分けて連載。
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