アウシュヴィッツ・ビルケナウ ナチスドイツの強制絶滅収容所(1940-1945) | ポーランドの世界遺産
写真の文字は『働けば自由になる』と書いてあるが自由になる事は決して無かったそうだ。
俺はどちらかと言えば意識低い系の旅人なのであまり気乗りはしなかったけれどもポーランドの世界遺産『アウシュヴィッツ・ビルケナウ ナチスドイツの強制絶滅収容所』に行って来た。当たり前の事だが全く面白くはなく、真剣に歴史と向き合わざる得ない場所だ。
アウシュヴィッツ・ビルケナウ ナチスドイツの強制絶滅収容所(1940-1945)
Auschwitz Birkenau
German Nazi Concentration and Extermination Camp (1940-1945)
1979年、世界文化遺産に登録
1940~1945年にかけてドイツ占領地のポーランド南部オシフィエンチム市(第一)、ブジェジンカ村(第二)に作られたホロコーストの象徴と言われる「アウシュヴィッツ強制収容所」。日本の世界遺産『原爆ドーム(広島平和記念碑)』などとともに負の世界遺産として有名な場所。
二度と同じような過ちを起こさない様に願いを込めて1979年(第二期世界遺産)に世界遺産に登録された。
アクセスはクラクフからバスで約1時半〜2時間で、料金は片道ひとり12PLN。
5月1日~10月31日(10:00~15:00)の間はガイドが必要だが10時前に入る場合はガイド無しで入る事が出来る。料金はひとり38PLNでガイド無しの場合は入場無料。
アウシュビッツ(オシフィエンチム)からビルケナウまでは無料のシャトルバスが15分間隔で出ているのでとても便利。
またはクラクフ発のガイド付き(英語)ツアーで149〜130PLNで行くことも出来る。
俺たちは英語のガイドを付けても殆ど理解出来ない為にガイド無しで行くことにした。チケットを買う場所でガイド無しと言ってお金を払おうとしたらお金はいらないと言われた。
俺たちは入り口の売店で日本語のパンフレット(5PLN)を購入し説明を読みながら見て回ったが英語に自信がある場合はガイド付きの方がより詳しくわかるのでおすすめ。
また、手荷物がある場合は荷物は荷物預かり所に預けないと入場出来ず料金はひとつ3PLN。ビルケナウに行く際も荷物を持っていると入場出来ないのでアウシュビッツ、ビルケナウを見学した後に荷物を引き取った方がよい。
この日はとても外の天気がよく、この場所でなければとても良い秋の1日になりそうだった。
大量の義足など。当時、アウシュビッツに移送されて来た際に働けそうな者と働けない者に区別され、働けないと判断された者はそのままガス室送りとなったそうだ。
チクロンB
当時、使用されていた毒ガスの空き缶。
収容者から押収したもの。
ここでは詳しく書かないがアウシュヴィッツは相当劣悪な環境で人体実験なども行われていた。地獄とは死んだ後にある場所ではなくこの世に人が作り出す場所だと強く感じずにはいられなかった。人の行いに恐怖する。
俺の大好きな漫画『寄生獣』に出てくるミギーの名言を思い出した。
シンイチ・・・『悪魔』というのを本で調べたが・・・一番それに近い生物は、やはり人間だと思うぞ
ここで働いていたドイツ人も戦争が無ければおそらく普通の善良な人であったのだろうが戦争が、立場が、環境が、そして軍人としての仕事が残虐な行いすら正しい事だと思って、義務だと思って出来る様になってしまうのだろうか。
ビルケナウ
アウシュビッツを一通り見学した後にシャトルバスに乗ってビルケナウにやって来た。この施設の目的はユダヤ人の殲滅。
相当、気が重かったがこちらの施設は広々とした場所に青空が広がっている。有刺鉄線が無ければとてものどかな雰囲気で約70年前は地獄だった場所とは思えない。
ここが囚人の寝泊まりする施設で床もろくに無いような馬小屋のような内装だったそうだ。
建物の跡。
ガス室跡。
ナチス・ドイツが撤退する前に証拠隠滅の為に破壊したそうだ。
貨物列車でユダヤ人を運び、老人や女、子供など働けそうも無いと判断された者はシャワーを浴びろと言ってシャワー室に移動させ、毒ガスで殺したそうだ。日本語のパンフレットを読んでいるだけで重い気持ちになる、これが人のやる事なのかと。
この場所を残す事によって、戦争がどれだけ悲惨なものかを未来に伝えている。アウシュヴィッツ・ビルケナウ ナチスドイツの強制絶滅収容所(1940-1945)は決して面白い場所ではないし、むしろ気持ち的に辛い場所だ。俺も出来る事なら行きたくはなかったのだが戦争がどれだけ悲惨な事かを知る事、第二次世界大戦でどのような事が起きていたのか知る事が出来たのでここに来て良かったと思う。
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