カンボジアの世界遺産、一覧 全2カ所のリスト

カンボジアには10数年前に一度、行った事がある。当時、バンコクから『アンコール遺跡群』のあるシェムリアップまでバスで向かった。タイからカンボジアの国境までは整備されたハイウェイだったが、カンボジアに入国しとたん、国道とは名ばかりの舗装もされていないデコボコの細い一本道を延々と進み、約24時間。まさに秘境へと向かう旅だった!(しかし、アンコールワットは日本からツアー等で空路をつかって来ているおじいさんやおばあさん、遺跡で写メを撮っている若者で溢れ、俺のあの苦労は何だったのだと落ち込んだ記憶がある)
現在ではカンボジア側の国道も整備されバンコクからバスで約7時間、750B(2400円位)で行けるらしい。道が整備されるとそんなに近かったのか、便利な世の中になったものだ。
更に!最近ではエアアジアが開通してバンコク-シェムリアップ間が約1時間のフライトで、片道2000B前後(6000円ちょっと)。よほどバスで行きたい人以外は素直にエアアジアを使うのがいいと思う。
アンコール遺跡群
カンボジア王国の淵源となったクメール王朝の首都の跡
英名:Angkor
1992年、世界文化遺産に登録

スールヤヴァルマン2世が自身の墓としてアンコール・ワットを建築。
9世紀からアユタヤ王朝に滅ぼされるまで約600年間続いたクメールの王朝の首都の跡で、12世紀前半に建てられた世界最大級の石の寺院。アンコール・ワットをはじめとする大小700にも及ぶ遺跡がある。
アンコール遺跡群はもっとも有名なヒンドゥー教の遺跡のひとつで、もっとも人気のある世界遺産のひとつでもある。
参道の石組みの修復は日本人の石工が指導していて「プロジェクトX」でも取り上げられたらしい。
また、アンジェリーナ・ジェリー主演の映画、トゥームレイダーの撮影地としても有名。
ベトナム戦争中のカンボジアが舞台の報道写真家一ノ瀬泰造を浅野忠信主演で映画化した『地雷を踏んだらサヨウナラ』はアンコールワットに行く前に見ておくとアンコールワットをより楽しめる。
料金は1日券で$20、3日券で$40、1週間券で$60。意外と高い。10年以上前に一度、行った事があるが、こんなに高かったかな?昔の事すぎて全く憶えていない。
アンコール王朝時代の都市型遺跡で、都城や寺院などが残っている。本殿の回廊にはヒンドゥー教神話の乳海攪拌の場面などが浮き彫りで描かれている。また、アンコール・トムの仏教寺院バイヨンには54基の四面仏顔塔が立ち並んでいる。
トゥームレイダー (初回限定版) [DVD]がamazonの中古で37円から出ているので、見てから行くとよりいっそうアンコールワットが楽しめそう。
地雷を踏んだらサヨウナラ [DVD]もかなりおすすめの映画。
アンコール・ワットの記事
カンボジアの世界遺産アンコールワット
プレアヴィヒア寺院
ヒンドゥー教のシヴァ神を祀る寺院
2008年、世界文化遺産に登録
英名:Temple of Preah Vihear
プレアヴィヒア寺院は、カンボジアとタイ国境のカンボジア王国領にあるダンレク山地の高さ547mの崖上に建てられたヒンドゥー寺院で、9世紀末にクメール人によって建設され、11世紀に増築されたと言われている。元々はヒンドゥー教の聖地であったが、この地域でヒンドゥ教が衰退すると、プレアヴィヒア寺院は仏教寺院となった。タイ側の呼称はプラーサート・プラウィハーン。「プレアヴィヒア」とはクメール語で「神聖な寺院」。
アンコールワットのあるシェムリアップから車で片道約3時間。シェムリアップでバン等をチャーターして行く事が出来るらしい。
また、この地域はタイとカンボジアの国境を巡っての紛争がつづいている『国境未画定地域』となっている為、タイ側からは行く事が出来ない。現在、解決に向かって動き始めている。
プレアヴィヒア寺院に行く際には必ず事前に紛争の状況をチェックしてから行くようにしたい。
カンボジアの歴史と世界遺産
6世紀ごろカンボジア国家の起源と言われている、北方クメール人による真臘(しんろう、チェンラ)が勃興。現在のカンボジアとラオス南部のメコン川流域を領土としていたと推測されている。
その後、古代カンボジアは、北の陸真臘(現在のラオスチャンパーサック県)と南の水真臘に分裂し弱体化し、8世紀には水真臘がシャイレーンドラ朝ジャワ王国(現在のインドネシア)の支配下に入った。
ラオスの世界遺産『チャンパサック県の文化的景観にあるワット・プーと関連古代遺産群』(当時のクメール人の宗教、ヒンドゥー教をコンセプトにして作られたクメール王朝の寺院)はこの当時、北の陸真臘。13世紀頃、タイ・ラーオ系民族がこの地に南下し始め、彼らがこの地を占拠する頃には、ほとんどの遺跡が上座部仏教寺院としての扱いを受ける事になった。
クメール王朝時代
ジャヤーヴァルマン2世(802年 – 854年)によってシャイレーンドラ朝から独立し、アンコール王朝(クメール王朝)が始まる。
9世紀、クメール王朝によってヒンドゥー教のシヴァ神を祀る寺院として世界遺産『プレアヴィヒア寺院』を創建
1113年、スールヤヴァルマン2世が即位し、国内各地の敵対勢力と戦い国内を統一し、クメール美術の最高傑作、自身の墓アンコール・ワットを始めとするヒンドゥー教寺院を建築した。
1181年、チャンパに遠征していたジャヤーヴァルマン7世が帰国し、即位。
1186年、タ・プローム(僧院)を建設。(映画トゥームレイダーの撮影地で有名)
1190年、宿敵チャンパ(現在のベトナム)を降伏させ、アンコール・トム(1190-1431)を都として造成。熱心な大乗仏教の信者であった王は、都の中心にバイヨンを建設。
1191年、プリヤ・カーンなどの仏教寺院を建設。
1540年、クメール帝国の首都アンコール・トムがアユタヤ王国の手で陥落。
アユタヤ王国はタイの世界遺産『古都アユタヤ』を建造
おすすめのガイドブック
メコンの国―インドシナ半島の国々 (旅行人ノート)
amazonの中古で110円から売っていたのでおすすめ。タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムとまわるのに各国のガイドブックを持って行ったら重い。これらの国々を旅するのに必要な情報を簡潔にまとめたバックパッカー向けの実用書。ただし、古いので料金等色々と情報が変わっていそう。昔、俺がこれらの国々を旅した時にかなり重宝した一冊で、今でも思い出と一緒に本棚ある。
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