ホラショヴィツェの歴史地区 | チェコの世界遺産

公開日: チェコ 世界遺産

ホラショヴィツェの歴史地区 | チェコの世界遺産

11月17日

農村的なバロック様式の建物が並ぶ町、ホラショヴィツェに行ってきた。この町は思っていたよりもかなり小さくて写真を撮りながらほんの20分くらいで一周出来てしまう世界遺産だった。

ホラショヴィツェの歴史地区

Holašovice Historical Village
1998年、世界文化遺産に登録

チェスケー・ブジェヨヴィツェ

ホラショヴィツェは中世の建物を残す、南ボヘミア地方チェスケー・ブジェヨヴィツェ市にある村で第二次世界大戦後、放棄され荒廃したが1990年から修復が行われて再び人が住む村として復興し、現在では多くの観光客が訪れる。

アクセスはチェスケー・ブジェヨヴィツェから約15km、バスで40分くらい。
料金はひとり28コルナ(約150円)
タクシーの場合、20分程度で料金は片道720コルナ(約3600円)くらい。

チェスケー・ブジェヨヴィツェ

これらの建物は18世紀〜20世紀にかけて建てられたもので、ほとんどが19世紀後半に建てられた。

チェスケー・ブジェヨヴィツェ

可愛らしい外観は花嫁を呼び込む為と言われている。そんな事で本当に花嫁が来るのか?と言う疑問は置いておいてどの建物も本当に可愛らしい事は確かだった。

ストーンヘンジ

ホラショヴィツェの歴史地区は小さい町なのであっという間に見終わってしまう。他の見所と言えばこのストーンヘンジ。

ストーンヘンジ

なんだこのイギリスのストーンヘンジのパチ物は?と言う位しょぼいテーマパークかと思いきや、実はペスト死者墓地だそうだ。この町は1520年〜1525年に流行ったペストに見舞われ、たった2名の住人が生き残れなかったそうだ。

ストーンヘンジ

名前がストーンヘンジってなっていれば誰だってあれのパチモンだと思ってしまうよね。

ストーンヘンジ

他にやる事が無くてヒマだからフラフラっと入ってきてしまったのだが実はこれ有料で俺が35コルナで妻のマリちゃんが20コルナ。何で値段が違うのか分からないけれども二人で55コルナほど掛かってしまった。まぁ250円位なので別にいいけど。

ストーンヘンジ

ストーンヘンジっぽい。

ストーンヘンジ

俺好みのかっこいいオブジェもあった。

ストーンヘンジ

とにかくヒマ。ホラショヴィツェはほんの20分で観光しちゃったのにあと3時間も次のバスが来ない。このストーンヘンジでも30分暇つぶし出来ればいい方。

今はオフシーズンの為にほぼ観光客はおらず、お店も全てしまっておりコーヒーでも飲みながらのんびりとバスを待つ事すら出来ない。ここは本当に何も無い村なのでオフシーズンには来ない方がいい。

ホラショヴィツェの町にとり残される

ホラショヴィツェ唯一のバス停。

ホラショヴィツェのバス停

俺たちは観光を終え、ストーンヘンジでヒマを潰し、周辺を軽くハイキングしてそれでもなおバスの時間まで1時間近く残っていた。辺りは暗くなり誰もいない町、誰もいないバス停でキャンディークラッシュをしながらバスを待っていた。

あまりにもヒマ&寒いのでホラショヴィツェ一周マラソンをしてみたがわずか5分で一周してしまった。それでも少しは体が温まる。あとちょっとでバスが来る。

ようやくやってきたバスに乗ろうと道路まで出て待っているとバスは俺たちをスルーしてそのまま進んで行く。

あれ?あれれれれ?
なに今の?バスだよね?

もちろん本日の最終バス。三時間以上も待っていた俺たちをあっさりとスルーしてどっかに行ってしまった。

なんだこれ?

後から分かった事だけれども俺たちはバス停側で待っていた。バスの進行方向が逆だから逆側で待っていないといけなかったらしい。

いや、確かにそうかもしれないよ
そう言うルールなのかもしれないよ

でも、このクソ細い一本道のバス停で、辺りも真っ暗で他にバスなんてありゃしないのにバス停から道路に出てきたリュックしょってるいかにも観光客二人がいるのにシカトはちょっと酷いのじゃないか?

バスが来たから道路に出てるのに・・・

しかし、バスは無情にも走り去って行った。今更言っても始まらないが手を振って止めるべきだった、しかし、当然止まるものだと思っていた俺たちは何が起こっているのかよくわからないうちにバスは走り去ってしまった。

なんてこった。どうしよう・・・

どうしよう?
いや、分かりきっている。
今、俺たちがやらなければならないのは見ず知らずの民家のインターフォンを押して『すいません!タクシー呼んでもらえますか?』とお願いするしか無い。

やりたくないけどやるしかない。

ピンポーン

ハロー
すいませんがタクシーを呼んでもらえませんか?
バスを逃してしまって・・・

出てきてくれた男性はトーマスさん
彼はとてもいい人でタクシーを呼んだあと20分くらいかかるから入りなよと言って彼の工房に入れてくれた。彼はこの町で陶器などを作ってお土産物屋さんを営んでいた。

見ず知らずの俺たちを暖房の効いた工房に入れてくれた上にビールまで御馳走してくれた。本当に親切にしてくれたのだけれどもお礼のしようがない。

彼はあまり英語が喋れなかったのだけれども一生懸命に喋ってくれたので色々と会話が出来た。トーマスさんは38歳で俺と同じ歳だと言う事、娘さんが9歳なのに既に体重が56kgもあってマリちゃんよりデカいとか、トーマスの奥さんは186cmもあって俺よりもデカいとか。

チェコ人デカ過ぎ。

今はオフシーズンだから人が来ないけれどもオンシーズンには沢山の人が来て、特に日本人が沢山来るそうだ。きっとパッケージツアーなどでプラハからチェスキー・クルムロフ観光にバスで来る時に寄るのだろう。

そのせいもあってトーマスさんは日本びいきでコンニチワとかアリガトウなどの日本語を知っていた。トーマスさんのおかげで俺たちはタクシーを呼んでもらえて無事にチェスケー・ブジェヨビツェの宿に帰る事が出来たのだが何もお礼が出来なかったのが悔やまれれる。

最近は旅をしていて困る事がめっきり少なくなった。特にヨーロッパは交通網や常識が整備されているので滅多に困らない。でも、たまに自力ではどうにもならない事態に陥った時、人々の優しさが骨身にしみる。

たまにはこう言う経験も良い物だ。
人々の優しさを思い出させてくれる。

助けてもらった時は何かお礼がしたい。前に困った時はタクシーの運転手や宿の人にチップを多めに渡せばお礼が出来た。(ヴィルニュスからビャウィストク経由でビャウォヴィエジャまでのバス

でも、1人の人間としてお金以外に俺は一体何が出来るのだろうか?歌手なら歌えばいい、絵描きなら絵を描けばいい、俺たちは一体何が出来たのだろうか?

まだ答えは出ない。

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