ハバナ旧市街とその要塞群 | キューバの世界遺産
2017年1月8日〜9日
重たい腰を上げてカンクンからやってきたのは、チェ・ゲバラとクラシックカーと葉巻の国、キューバ。キューバの入国にはVISAと言うかツーリストカードと言うのがあるのだけれどもカンクンの空港で20USドル、または350ペソを支払ってツーリストカードを購入出来る。ちなみにカナダからの場合、無料って言う噂で、ニューヨークからだと50ドル、マイアミ空港からだと、なんと100ドルも掛かるそうだ。
社会主義で鎖国をしているイメージのキューバは、なんとなく入国するのが大変なイメージだったが意外なほどあっさりと入国する事が出来た。ハバナの空港から市街地まではタクシーで20CUC〜30CUC(1CUC = 1USドル)。キューバの物価はクソ安いのだけれどもこう言う、観光客向けの料金はかなり高い。
キューバには観光客向けのCUCと言う通貨と現地民用のCUP(人民ペソまたはモネダ)と言う2種類の通貨があってかなり紛らわしく、慣れるまで結構大変だ。
1cuc = 1USドル = 25cup
1cup = 0.04USドル = 約4円〜5円
俺たちはカンクンの安宿でキューバ帰りのワカ君から頂いた10モネダ(0.4ドル)を持っていたのでローカルバスを乗り継いで市街地へと向かった。
ハバナの空港からバスで市内(旧市街)への行き方
これが全然わかりづらい道のりだったのだけれども空港を出て左に少し歩いて行くとターミナル2行きのバスが出ている。ちなみにターミナル2はスペイン語で『テルミナルドス』、俺たちの片言のスペイン語だと結構大変なみちのりだった。料金はひとり1モネダ(もしかしたら0.5モネだとかかもしれない)
ちなみにターミナル2まで歩いて行く事も出来るが30分〜40分くらい掛かるらしい。
ターミナル2に着いたらP12行きのバスに乗って1モネダ。降りる場所はカピトリオと言っておけば旅行者が泊まるような安宿、カーサのある場所まで行くことが出来る。タクシーで行くと20〜30ドルも掛かるところが一人10円位でいけちゃうからメチャクチャ安いのだけれども、バスはかなり激混みな上に、結構時間が掛かるので大変。
詳しくは世界遺産ハンター冒険MAPを参照
ハバナの安宿などの場所も記載してある。
ハバナ旧市街とその要塞群
Old Havana and its Fortification System
1982年、世界文化遺産に登録 / (iv)(v)
ハバナは、カリブ海地域最大の都市で、人口は約200万人。ちなみにHを発音しないスペイン語だとLa Habanaは『ラ・アバーナ』みたいな感じになる。この街の始まりは、1514年にコンキスタドールのディエゴ・ベラスケスが現在のスルヒエドロ・デ・バタバノの近くに居住地を築いた事に始まり、1519年に現在のメキシコ湾側に都市が移された。
その後、スペイン植民地経営の中心として貿易や中継地として栄えた。その為にフランス、イギリス、オランダなどの海賊の襲撃を受けるようになり、焼き討ちや略奪などの被害を受け、対抗策としてフエルサ要塞、プンタ要塞、モーロ要塞などの多数の要塞が築かれ、軍事都市となっていく。
写真はカバーニャ要塞
(1763年にハバナ湾の東側を防衛する為にカルロス3世の命令により、建設が開始された要塞。)
1762年、七年戦争下でハバナはイギリス軍に敗れ、イギリスの支配の下に自由貿易港になると、沢山のアフリカ人奴隷たちがイギリス人商人によってハバナへと連行された。そのせいで、今でも沢山のアフリカ系の人々がハバナに住んでいる。中南米を旅しているとスペイン人の帝国っぷりが目につくが、イギリスもやりたい放題で、当時の世界は、北斗の拳の世界よりも厳しい。
革命広場のホセ・マルティ記念碑
キューバの国民的英雄ホセ・マルティを称える記念碑で、ある意味、ハバナでもっとも有名な観光スポット革命広場に建っている。高さ109メートルあるこの塔は、エンリケ・ルイス・バレーラ率いる建築家集団によりデザインされた。
ホセ・フリアン・マルティ・ペレス(José Julián Martí Pérez)
1853年1月28日 〜 1895年5月19日
キューバ独立革命に参加した文学者、革命家
この塔の下まで行くのに1CUCも掛かるが、完全にぼったくり、ほぼ見るところが無い。ただ、ゲバラの建物とカミーロの建物を一緒に見られるのはポイントが少しだけ高い。ちなみに中はミュージアムになっており、更に3CUC払えば入れるとの事だったけれどもあんまり興味が無いので入らなかった。
ちなみにこの革命広場は、バキではビスケット・オリバとジュン・ゲバルが戦った場所として有名。
見所は誰がなんと言おうとも、内務省に描かれたチェ・ゲバラ。俺的にはこここそがハバナで一番の観光スポットだと思っている。下に刻まれた文字“Hasta la victoria siempre”は「常に勝利に向かって」と言うような意味。キューバ革命を成功させた後に、命を落とすまでボリビアで戦いの日々を過ごしたゲバラらしい。
エルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ(Ernesto Rafael Guevara de la Serna)
1928年6月14日 – 1967年10月9日
アルゼンチン生まれの政治家、革命家。キューバではゲリラ指導者として革命を成功させる。スペイン語圏では主に『チェ』の愛称で親しまれている。
情報通信省に描かれたカミーロ・シンフエゴス
カミロ・シエンフエゴス・ゴリアラン(Camilo Cienfuegos Gorriarán)
1932年2月6日 – 1959年10月28
バティスタ政権に対する地下活動を行い、キューバ革命に重要な役割を果たしたキューバの革命家で、庶民階層出身の人物として親しまれている。
革命広場への行き方は、ハバナ市内からP12のバス、料金は一人0.5モネダ。詳しくは世界遺産ハンター冒険MAPにて
大劇場(Gran Teatro de La Habana)
旧市街地と新市街地の境に位置するプラド通りに建っている。
El Floridita(フロリディータ)
ハバナは、あの有名なアーネスト・ヘミングウェイがこよなく愛した街としてもよく知られており、このEl Floridita(フロリディータ)と言うお店は、ヘミングウェイの行きつけのお店だったそうだ。店内には、ヘミングウェイの実物大の銅像がある。また、ヘミングウェイ特注のダイキリ『パパ・ヘミングウェイ(6CUC)』が飲めると言う。
晩年のヘミングウェイはハバナで暮らし、名作『老人と海』を書き上げた。実は俺、ヘミングウェイの本を一冊も読んだ事が無かったのだけれども、カンクンの日本人宿ロサスシエテにいる時に、たまたま置いてあった『老人と海』のさわりのところだけ読んだ。
結構、面白そうだったのだけれども、この本を見つけたのがキューバに行くちょっと前だったので読み切る事は出来なかった。もし、キューバに行くのであれば行く前にサラッと読んでおくとよりいっそうキューバを楽しめるかもしれない。
モヒート発祥のお店、La Bodeguita del Medio
キューバと言えばモヒートが有名だがこのお店のモヒートこそオリジナルのモヒートで、ヘミングウェイも常連だったと言われている。一杯5CUC(5ドル)とちょっとお高いが、せっかくなので本物のモヒートを味わってみると、とてもさっぱりしていて美味しかった。また、店内には、日本の橋本元首相が来ました的な写真なども飾られていた。
カピトリオ(en:El Capitolio)、旧国会議事堂で、現博物館。
1929年にワシントンD.C.の連邦議会議事堂を模して作られ、1959年のキューバ革命までは、国会議事堂として使われていた。
ハバナ大聖堂(en:Cathedral of Havana)
正式名称サン・クリストバル大聖堂は、1776年に完成したキューバ・バロック建築の傑作で、世界遺産、ハバナ旧市街群のシンボル的な教会となっている。
住所:156 Empedrado, La Habana, Cuba
料金:入場無料
俺は、キューバの人々も当然のようにキリスト教なのかと思っていたら国民の約55%もの人々が無信教者だそうだ。ちょっとびっくり。
キューバは驚くほど商品が少ない国で、お菓子とかそう言う物は、ほとんど売っておらずペットボトルの水やトイレットペーパーなどの生活用品ですら探すのが大変だった。しかし、キューバ国内で取れるようなフルーツなどはとても安く売っている。
キューバの物資の無さと言ったらアフリカ以上。
こんなチャリでも観光客から外貨を稼ぐ貴重な手段。給料が驚くほど安い国なので、うまい事やれば給料分などすぐに観光客から稼ぐ事が出来る。
キューバと言えば何と言ってもクラシックカー、もし、キューバにクラシックカーが無かったらボロボロのヨーロッパ、つまりタダのエジプトの町並だ。それくらい、キューバにとってクラシックカーは大事な要素だと俺は思う。
ユネスコの世界遺産に登録されている、オールドハバナの街並。綺麗な場所は、まぁよくあるただの旧市街。
たけど、ところどころ、キューバ独特の街の感じが伺える。はっきり言って旧市街はもうお腹いっぱいな俺たちだったけれどもハバナは久し振りに街並が面白かった。街並を見ていて面白いなんて感じたのはいつ以来だろうか?下手すればヨーロッパ以来かもしれない。ハバナの街並は、とにかく独特で面白い!好きか嫌いかで聞かれたら微妙だけど。
キューバと言えば何と言ってもチェ・ゲバラ
色々な場所にゲバラのストリートアートが描かれていて、クラシックカーと同じくらいキューバの街並を彩っている。俺はこういう雰囲気は大好き。
オールドハバナのセントロ
カフェなんかがあって良くあるヨーロッパのセントロの感じなのだけれども、キューバはなんかちょっと違う独特の感じがあって良い。俺たちはここのカフェで葉巻を嗜んでみる。
キューバと言えば葉巻。タバコをやめて1年以上立つ俺だけど、キューバに来たら取り合えず葉巻でしょう。味はよくわからんけどね。
写真はキューバを一緒に旅したケンタロウ君。カンクンの日本人宿で出会って、一緒にキューバに行きましょうよと誘ってくれた彼がいなかったら俺たちはキューバに行かなかったかもしれない。なんせ、カンクンでの俺たちは旅に疲れきっており、移動するのがめんどくさくなってしまっていた。
キューバのお土産物屋さんはこう言うのが多いね、ま、基本はやはりゲバラとクラシックカー。後はやっぱり葉巻。俺たちもゲバラTシャツが欲しかったのだけれども10ドル位する上に、Tシャツの生地がショボくて買う気が起きなかった。正直なところ、あれじゃバンコクで買った方がいいかななんて思ってしまう。キューバで買うからこそのゲバラTシャツなんだけどね。
ハバナ旧市街では、ボッろい街並の中にヒョコンと現れるこう言う教会とかもなかなかいい味が出ているんだよね。2年以上も旅を続けているケンタロウ君もやっぱり、ハバナは久し振りに街並が面白いって言っていた。
これなんか共産主義国っぽくて良いね。
フィデル・アレハンドロ・カストロ・ルス(Fidel Alejandro Castro Ruz)
1926年8月13日 – 2016年11月25日
キューバの政治家、革命家、軍人、弁護士。1959年、キューバ革命でアメリカの傀儡政権だったフルヘンシオ・バティスタ政権をチェ・ゲバラなどとともに倒し、キューバを社会主義国家に変えた。建国の父として半端じゃないくらいに国民に慕われている。
俺たちがキューバに言った時には、カストロさんの死後、しばらく続いた喪に服す期間が終わっていたので、活気があったが、丁度、キューバに行った時に喪に服す期間だった友達のユミちゃんとかは、街がシーンとしていて全然キューバっぽく無くて残念だったと言っていた。
ハバナは、ボロくてきったねー感じの街だけれども、なんかこう言う絵になる場所が多くて面白かった。
汚さと、ボロさと、かっこよさ、それがハバナ。
あと、ハバナ旧市街には、ヨーロッパみたいな感じで綺麗なところも少しあって全盛期のスペイン・コロニアル様式が保存されている。
ハバナの安宿 しおまら
俺たちがハバナで泊まった安宿は『しおまら』。一泊ひとり、10CUCで個室だと二人で20CUC。リビングが広くて結構居心地が良かったのでオススメ。日本人に有名な宿はあと、『ヨハンナさん家』と『ホアキナさん家』。ヨハンナさんの家も行ってみたけれどこっちの方が俺は好きかな。
場所は世界遺産ハンター冒険MAPに記載しておいた。
キューバはインタネットを繋げるのが大変だからカンクンの安宿などでみんな情報ノートなどを一生懸命みて宿の場所をメモったりしているけれども、俺の作った地図見た方がわかりやすいと思うよ。
しおまらさんの家から見るハバナの街並は、エジプト並みにボロい。正直、これだけボロい街だと治安とか少し心配になるがハバナは警官も多く、意外と治安が良いみたいだ。夜中にインターネットをしに公園に行ってみたが特に問題は無かった。もちろん、あまり夜は出歩かない方が良いけれども、他の国に比べればかなり治安が良い方なので、夜に飲みに行ったりする事も出来るのがハバナの良いところ。ま、俺は飲めないけれども。
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