平泉の世界遺産『平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群』
平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群
英名:Hiraizumi – Temples, Gardens and Archaeological Sites Representing the Buddhist Pure Land
『平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群』として『中尊寺』、『毛越寺』、『観自在王院跡』、『無量光院跡』、『金鶏山』の5件が2011年にユネスコの世界遺産リストに登録された岩手県の平泉(ひらいずみ)に行ってきた。
平安時代末期、奥州藤原氏が栄えた時代の寺院や遺跡群が多く残り、世界遺産ではないけれども源義経の最期の場所として知られる高館義経堂(たかだちぎけいどう)などもある。
2014年11月3日から一泊二日で平泉に世界遺産ハントの旅に出た。
途中、新幹線の中から見えた虹がとても奇麗で幸先が良い。端から端まで見える虹なんて生まれて初めて見た。
東京から平泉までは新幹線で約2時間半。朝早く東京を出たので平泉には10時過ぎには到着出来た、天気は生憎の小雨、ただし何とか自転車でまわれそうな位の雨だった。平泉に着いてまず向かったのはネットでチェックしておいたレンタルサイクル屋さんのゴールドレンタ平泉。
東京から平泉までは新幹線で2時間半ちょっと。料金は片道12,620円で往復25,240円、今回はJRみどりの窓口で一泊二食付きのプランで1人、3万円位。相変わらずJRの宿泊付きのプランは安い。(宿はどの世界遺産にもアクセスしやすい場所にある武蔵坊に泊まった。)
平泉は小さな町なのでレンタルサイクルを借りて一日で回ろうと思えばすべての世界遺産を回る事が出来る。やや坂が多いいのでレンタルサイクルを借りる場合は電動アシスト付きがおすすめだ。今回利用したレンタルサイクルは平泉駅から徒歩1分位の『ゴールドレンタ平泉』。電動アシスト自転車が一泊で2000円だった。
中尊寺(ちゅうそんじ)
平泉には平安時代末期、奥州藤原氏が栄えた時代の寺院や遺跡群が残っている。一番の見所は「ジョジョの奇妙な冒険」の作者、荒木飛呂彦氏がポスターを描いた事で有名な『中尊寺』。
ジョジョ好きの俺としては東北を愛する荒木先生がポスターを描いた時点で、ぜひ行ってみたい!と強く思っていた憧れの地に遂に行く事が出来た。
中尊寺
拝観時間は年中無休で8:30~17:00(11月4日から2月末日までは16:30まで)
拝観料は800円と割高(金色堂以外は拝観料は掛からない)
紅葉の平泉。
金色堂で有名な古刹、中尊寺。紅葉の美しさも有名で12世紀初めに藤原初代清衡が戦死者への供養と悠久の平和を願って再興したと言われる世界遺産。
せっかく行くのなら紅葉の時期が良いだろうと思い、少し旅費は高くなったけれども平泉の紅葉を満喫出来た。
中尊寺はとても美しかく、池に写る紅葉が見事。平泉の旅は雨に悩まされたが二日目、中尊寺へ行った時はとても気持ちの良い秋晴れに見舞われた。
中尊寺の入り口 月見坂(つきみざか)
中尊寺は標高130メートルほどの丘陵に位置しているので、入り口の鳥居をくぐると長い上り坂を進む事になる。この上り坂で観光に来ていたおじいさん、おばあさん達はなかなか苦戦しているようだった。月見坂の両脇には樹齢300年を数えようかという幾本もの老杉が立ち並び荘厳な雰囲気を醸し出している。
月見坂の途中にあった八幡堂。
中尊寺のおみくじは金と赤と黒でデザインされた高級感のあるおみくじだった。
弁慶堂に居た弁慶さん。
薬師堂。
薬師堂に安置されている本尊。
大日堂。中尊寺は沢山の仏像の写真を撮る事が出来たのでテンションが上がる。
本堂
本堂の入り口。
中尊寺の中心となる堂塔のひとつで、本尊は釈迦如来坐像。現在の建物は1909に再建された建物。
本堂付近にあった庭、とても古き良き日本っぽい庭だった。
金色堂
中尊寺で一番の見所は内外に金箔の張られた豪華絢爛の金色堂で、金閣寺を思い出す。なんでも極楽浄土を表しているのそうだ。ちなみに金色堂は1124年に造られたので1398年頃に完成したと言われる金閣寺よりも先に造られた。
ちなみに荒木飛呂彦先生の描かれたポスターもおそらくはこの位置の絵だと思われる。平泉の世界遺産は、がっかり遺産だとの評判もあるが荒木先生が描いたポスターと同じアングルから写真が撮れるだけでもジョジョファンとしては十二分に行く価値はあると思う。
ただし、建物の内部にある一番の見所、金色堂は写真撮影が禁止されているので世界遺産ハンターとしてはかなり残念だった。
金色堂の内部写真
http://www.chusonji.or.jp/guide/precincts/konjikido.html
松尾芭蕉が詠んだ俳句
夏草や 兵どもが 夢の跡
おくのほそ道に出てくる有名な俳句で俺でも知っていた。
五月雨の 降残してや 光堂
奈良の世界遺産、唐招提寺にも松尾芭蕉の俳句があり、その時は何のこっちゃいな?と意味がわからなかったけれども上記の二つの俳句は何となく雰囲気が伝わってきて日本語の美しさを感じる事が出来た。
中尊寺は平泉の世界遺産の中でも一番、見所も多くかなり楽しめる世界遺産だった。
無量光院跡(むりょうこういんあと)
平泉の駅前にある『レンタルサイクル、ゴールドレンタ平泉』で電動自転車を借りてまず目指したのは世界遺産『平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群』に登録されている無量光院跡。
藤原秀衡が京都の平等院を模して建立した寺院があった跡として国の特別史跡に指定されている。現在は調査中と言う事で池の水が抜かれていた。本当に跡しか無い。
また、ここから世界遺産『金鶏山』を見る事が出来るが現地の人に聞かないとどこが金鶏山なのかさっぱりわからないので要注意。
拝観は自由、入場は無料。
アクセスは平泉駅から自転車で約5分。
小雨がパラついていたが幸い気になるほどではなかった。無量光院跡にはJR平泉駅から5分も掛からずに着いた。
巡回バスるんるんでも行く事が出来る。巡回バスるんるんは一回150円で乗車出来き「1日フリー乗車券」が400円で販売されている。何気に自転車を借りるより安上がりだったりもする。でも、やっぱり自転車の方が自由度も高いし何より好きなようにまわれるので自転車の方がおすすめだ。
無量光院は藤原秀衡が京都の平等院を模して建立した寺院だったが度重なる火災で焼失し、今では土塁や礎石が残るのみで本当に跡しか無いが国の特別史跡に指定されている。現在は調査中と言う事で池の水も抜かれていた。
当時の無量光院はこんな感じだったようだ。
どんよりとした雲が空を覆っていて奇麗な写真が撮れない。曇天でも撮影の腕があれば良い写真が撮れるのだろうが俺にはまだ無理だった。それでも今回からはオートの撮影を止めて全てマニュアル撮影でがんばってみた。カメラの腕はからきしだけれどもこれからも毎回マニュアル撮影を続けていけばその内うまくなってくれるだろうと期待している。
2019年2月に追記
今思えば、この時から一眼レフのカメラをマニュアルで撮影するようになった。
この悪天候こそがオートを卒業するきっかけとなった。
京都、奈良の世界遺産や日光の世界遺産をまわった際も曇天に悩まされいい写真が撮れなかった。撮影の為に何日もいられる訳では無いので、その時に可能な限りベストを尽くしたい。その為にはマニュアル撮影に慣れるしかないと思った。
それにしても被写体が無い・・・
毛越寺(もうつうじ)
境内は国の特別史跡「毛越寺境内 附 鎮守社跡」(もうつうじけいだい つけたり ちんじゅしゃあと)、特別名勝に指定されている庭園「毛越寺庭園」(もうつうじていえん)などがある。
拝観時間は8:30~17:00(11月5日~4月4日は16:30まで)
拝観料は500円
アクセスは平泉駅から徒歩約10分、自転車で5分くらい。
達谷窟毘沙門堂から緩い下り坂を電力が切れそうな電動自転車で快適に下り毛越寺とへやってきた。雨は気にならないほどの小雨だが気温が低く、風が冷たい。ロングTシャツ2枚の上にウィンドブレーカー的なものしか着ていない東京のスタイルは、東北では全く通用しない。完全に東北の寒さをなめていた、反省。
毛越寺は慈覚大師円仁が開山し、藤原氏二代基衡(もとひら)から三代秀衡(ひでひら)の時代に多くの伽藍が造営された。
当時は中尊寺をしのぐほどの規模と華麗さであったと言われているが今は主に池と少しの建物しか残っていない。
松尾芭蕉の句碑
毛越寺に入ると松尾芭蕉のあの有名な句碑がある。
夏草や 兵どもが 夢の跡
俳句の全くわからない俺でも知っている有名な俳句で、俳句など全く興味の無い俺でさえいい響きだな、日本語って美しいなと思ってしまう。
奈良の世界遺産『唐招提寺』にも松尾芭蕉の句碑があったが、そっちの俳句の意味はさっぱりわからなかった。
発掘調査に寄ってわかった毛越寺の全容
昭和29年から約5年間にわたって全面的に発掘され、その規模などほぼ全容がわかったそうだ。残念ながら平泉の世界遺産は中尊寺以外、ほとんど跡しか残っていない。
本堂
平安様式の建物で、平成元年に建立された。本尊は薬師如来で、平安時代の作。本尊の脇士は日光・月光両菩薩、その周りには本尊守護の四天王が安置されている。
秋の紅葉がよく似合う。
開山堂
毛越寺を開いた慈覚大師円仁をまつる堂で、大師像のほか両界大日如来像、藤原三代(清衡、基衡、秀衡)の画像が安置されている。
紅葉がとても奇麗で、日本の秋を感じる。こういう雰囲気って昔から変わらずに伝わる日本の美意識の高さだと感心してしまう。日本人の自然との人工物の融合した美しいデザインは寺とか神社に良く現れている。こういう自然と調和したデザインを最近のコンクリートで作られた建物にも応用して未来の日本のデザインとして発展してほしいなと思う。
浄土式庭園
毛越寺の一番の見所は極楽浄土をデザインしたと言われる浄土式庭園。
毛越寺大泉が池のなかでも東南岸にある荒磯(ありそ)風の出島は色々な写真に使われている撮影ポイント。平泉にいる時に沢山の写真を見たが冬の雪に埋もれた荒磯(ありそ)風の出島の写真はかなり素敵だった。
遣水
毛越寺の遣水は平安時代の唯一の遺構で、池に水を引き入れるために造られた。全国的にも極めて珍しいものだそうだ。
遣水に溜まる落ち葉が秋の雰囲気を醸し出していてとても奇麗だった。
常行堂
現在の常行堂は1732年に仙台藩主伊達吉村公の武運長久を願って再建されたもので、本尊・宝冠の阿弥陀如来、両側に四菩薩、奥殿には秘仏としてあがめられている。この建物もまた紅葉がよく似合う。
毛越寺の紅葉
毛越寺の本堂を彩る紅葉。やっぱり日本の建物には紅葉がよく似合う。
最後に毛越寺の美しい紅葉の写真。
天気が悪く奇麗な紅葉が撮れなかったのが心残り。曇天でも良い写真が撮れるように写真の腕を磨かねば・・・
一通り毛越寺を拝観した後、すぐ隣にある世界遺産『観自在王院跡(かんじざいおういんあと)』へと向かう事にした。
観自在王院跡(かんじざいおういんあと)
毛越寺から徒歩1分位の場所にある観自在王院跡。だだっ広い芝生と大きな池があるきれいな公園と行った感じの世界遺産で本当に跡だけなので特に何もない。散歩がてらに10分程度で見て回る事が出来る。
拝観は自由、入場は無料。
極楽浄土を表現した庭園と考えられている観自在王院跡は二代基衡公の妻が建立したと伝えられる寺院跡で、現在はだだっ広い芝生の公園に大きな池が残っている奇麗な庭園。散歩にはちょうど良い。
『平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群』の構成資産の一つとしてユネスコの世界遺産に登録されている。また、国の特別史跡にも指定されている。
ここもまた、所々にある紅葉が緑の芝の刺し色になって奇麗だった。
観自在王院跡は気持ちよく散歩が出来る庭園で、歩いて10分もあれば一回り出来る大きさ。藤原氏の時代に考えられた極楽浄土はさぞ美しかったのだろうと思う、平泉は池が多いい。個人的には寺とかよりも庭園の方が好き。
相変わらず小雨が降ったり止んだりで写真の色が鮮やかでない。曇っているせいもあり写真が何となく暗いのが残念だ。でも、見方を少し変えればノスタルジックな雰囲気なので、これはこれで良いとしよう。
金鶏山(きんけいざん、きんけいさん)
泊まっていたホテル『武蔵坊』のすぐ裏にある金鶏山へ行ってきた。幸い、二日目は晴れてくれたので写真の色が鮮やかになってきた。
山頂に雄雌一対の金の鶏を埋めたこと言う伝説から金鶏山と言われている。標高は98.6mでウォーキングトレイルの入り口から20分程度で山頂まで登り、見学しておりてくる事が出来る。ただし、斜面はかなり急なのでおりてくる時は若干怖い。
金鶏山の入り口の鳥居。
金鶏山は奇麗なイチョウの葉で敷き詰められていた。所々に栗が落ちていて子供の頃に栗拾いをした事を思い出す。もろに秋と言う感じの写真が撮れたので満足。
20分程度で山頂へ行って帰って来れる程度のトレイルだがイチョウの落ち葉に敷き詰められたトレイルはとても奇麗だった。
こんな感じのトレイルを5分くらい登ればすぐに頂上に辿り着く。歩きはじめの頃はあまりに急な上り坂の為に息が切れ、これはなかなかキツいんじゃないのか?と思い始めたら頂上に着いてしまって拍子抜けした。
金鶏山の頂上。おそらくここが伝説の金の鶏を埋めた場所だと思われる。金鶏山には人っ子一人居なくて完全な貸切状態だった、おそらく貸し切り出来る数少ない世界遺産の内の一つだと思う。雰囲気は完全に近所の裏山なんだけど・・・
芝生と紅葉の落ち葉のマッチングが見事。
金鶏山は『平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群』の構成資産の一つとしてユネスコの世界遺産に登録されている。また、2014年に「おくのほそ道の風景地」の一つとして国の名勝に指定された。
拝観は自由、入場は無料。
アクセスは毛越寺から自転車で約5分。
巡回バスるんるんも通っていないので歩いていくか自転車で行くしか無い。
かなり人気が無いようなので独占出来る稀な世界遺産としてはおすすめ。ただし、山頂まで行っても景色も良く無いし何も無い。
達谷窟毘沙門堂(たっこくのいわやびしゃもんてんどう)
せっかく平泉まで来ているのだから世界遺産、拡張申請中の物件もまわっておきたい、特にこの達谷窟は拡張申請中の物件の中でも一番見応えがある。
801年に征夷大将軍であった坂上田村麻呂が建てた毘沙門天をまつった堂で、大きな岩をくり抜いて造られている。かなり迫力のある建物なので時間があれば是非とも寄ってほしい所。
拝観時間は8:00〜17:00(11月24日〜3月31日は16:30まで)
拝観料は300円。
URL:http://www15.ocn.ne.jp/~iwaya/
アクセスは平泉駅から自転車で約30分。緩い上り坂なので電動アシスト自転車でないとかなりめんどくさい事になる。そこそこ遠いのでバスで行った方が良いかも。
鳥居をくぐると秋の紅葉が楽しめる。
水に浮かぶ赤い落ち葉がとても奇麗。
神社にある灯籠に着いた苔やさりげない松が何とも日本的でいい雰囲気を出している。ただ、逆を言ってしまえば東北だろうと京都だろうと日本の神社の雰囲気に大差はない。
三之鳥居を抜けるといよいよ毘沙門堂が見えてくる。
毘沙門堂の入り口、残念ながら内部は撮影禁止になっていたので撮影出来なかった。内部ではお坊さんがお経を唱えていた。
毘沙門堂。巨大な岩を彫って建物を建てている。なかなか迫力のある建物だったのでこれを見られただけでも30分掛けて自転車で来たかいがある。
イチョウの黄色い落ち葉がとても奇麗だった。葉の落ちきったイチョウの木も見事な形をしていた。
約33メートルにもおよぶ大岩壁に刻まれた岩面大佛。『北限の磨崖仏』として名高いそうだ。
黄色い落ち葉に囲まれた辨天堂。黄色と赤の色合いが素敵だった。
天気が悪く写真写りが残念だけれどもなかなか奇麗な紅葉だった。
今回は紅葉の平泉に行って思ったのはどこに行くにしても行く時期がかなり重要と言う事。日本であれば春は桜が素晴らしいし夏の青空も魅力的だ。秋の紅葉も素晴らしいし、冬の雪景色も見事だ。同じ世界遺産に行くにしても時期によって景色も感じ方も違うと言う事が身にしみてわかった。
紅葉と池は本当に絵になる。しかし、写真の腕が残念すぎるので曇天でもイカした写真が撮れるように練習が必要だと思った。
快晴だとオートで撮影してもそれっぽい写真が撮れたりするので今までオートの撮影に頼り過ぎていた為に撮影技術の向上を怠ってきた。折角の一眼レフカメラなのにこれでは宝の持ち腐れだ。今後は常にマニュアル撮影でカメラの腕を磨いていきたい。
平泉駅から達谷窟毘沙門堂への道のりは緩い上り坂だったのですこしキツかったが帰りは下り坂なので電動自転車の充電が切れても下るだけなので楽だった。
柳之御所遺跡(やなぎのごしょいせき)
『吾妻鏡』の記述にある奥州藤原氏の政庁・平泉館(ひらいずみのたち)の跡と言われている公園で平泉遺跡群の中でもずば抜けた質と量の遺物、遺構が発見された。無量光院跡から自転車で2分位なので行ってみたが、だだっ広い跡地で特に何もない。ここは世界遺産に登録されてはいないのだが平泉の世界遺産、拡張申請中の物件なので近年、ここも世界遺産に追加登録されるかもしれない。
拝観は自由、入場は無料。
ただのだだっ広い公園なので、相変わらず被写体が無い・・・
柳之御所遺跡の案内図。
柳之御所遺跡から出土した陶器、土器などの貴重な遺物を展示している『柳之御所資料館(やなぎのごしょしりょうかん)』すぐ近くにあるので行ってきた。ここでは歴史、文化遺産を活用したまちづくりなどを紹介している。
柳之御所資料館
所在地:岩手県平泉町平泉字伽羅楽108-1
開館時間:午前9時~午後4時30分
休館日:毎週月曜日(祝日等を除く)
入館料:無料
電話番号:0191-34-1001
高館義経堂(衣川館) | 源義経の最期の地
時間が余っていたので源義経の最期の場所として知られる高館義経堂(たかだちぎけいどう)へ立ち寄った。高館義経堂は世界遺産では無いのだが平泉の観光名所の一つとなっている。
入り口には奇麗な花が咲いていた。
高館義経堂(たかだちぎけいどう)
源義経の最期の地なので、ずっと「よしつねどう」だと思っていたのだがどうやら「ぎけいどう」と読むそうだ。ここには奥州藤原氏の居館『衣川館(ころもがわのたち)』があったとされている。また、判官館とも呼ばれている。
拝観時間:8時30分〜午後4時30分(11月5日〜4月4日は午後4時まで) 年中無休
拝観料:大人200円
住所:岩手県西磐井郡平泉町平泉字柳御所14
電話:0191-46-3300
web:http://www.motsuji.or.jp/gikeido/
高館義経堂の入り口。なかなかハードな登り道になりそうだと身構えたが、大した事の無い登りだった。
義経堂には源義経の人形が祭られている。源義経は若い頃、牛若丸(うしわかまる)と呼ばれ、あの有名な武蔵坊弁慶(むさしぼう べんけい)を率いて平氏を滅ぼす。なんとなくしか憶えていないが日本人なら誰でも知っているだろう有名な物語。
俺が最後に読んだのは手塚治虫の漫画「火の鳥 乱世編」の平家物語で、主人公は弁慶。かなり手塚治虫の創作が入っていてコミカルに描かれているので一般の平家物語とはかなり違う設定だった。火の鳥は世界遺産と繋がる話が多いいので世界遺産ハンターとしてはとてもためになる。
高館義経堂の見所
個人的に一番の見所は義経堂よりも高館の展望。絶景とまでは言わないが高館から眺める北上川はなかなかの眺めだった。
この日は天気も良く写真の写りも良かった。
高館展望説明図。
義経堂には小さな資料館もあり、せっかく拝観料を払ったのだからのぞいてみる事にしたら何とも珍しい木像の仁王像が置いてあった。今年はかなり寺や神社をまわったがこんなにユニークな仁王像は初めて見る。
これは東北スタイルなのか?どことなく『なまはげ』に似ていなくも無い。
世界遺産ハンターは今年から始めたのだが、本当に始めて良かったと思った。もし俺が世界遺産ハンターで無ければこんなに寺や神社を巡る事も無かっただろうし、このブログを書いていなければ行った場所について調べる事も殆どなかっただろうと思う。おかげで今までよりも目的を持って旅をして楽しめている。続けるのはとても大変でもあるけれど。
一泊二日の平泉で掛かった旅の費用
旅の費用は一泊二日、新幹線代なども全部込みで1人、約4万円程度となった。
内訳はJRの移動料金+一泊二食付きで約30,000円
レンタルサイクル一泊二日で2,000円 + 公道を走れるゴーカートの体験レンタル料800円
食費 3食分で約3,000円
拝観料などで約2,000円
お土産、約1,000円
その他、雑費 約1,000円
平泉は全体的にコンパクトな範囲で世界遺産がまとまっているのでその気になれば東京から日帰りで行って帰ってくる事も出来る世界遺産だった。今回は一泊したのでかなり余裕を持って観光する事が出来た。
平泉のレンタルサイクル
平泉にはレンタルサイクル屋さんが二カ所あって一つは駅のすぐ横にあるレンタルサイクルやさんで、もう一つは今回、レンタルさせて頂いたレンタルサイクル、ゴールドレンタ平泉。
料金などはあまり変わらなかったような気がするのでどちらが良いか正直よくわからないがゴールドレンタ平泉はお店の方もとても親切だったので次回行く時もまたゴールドレンタ平泉でレンタルしたいと思う。また、ここでは公道を走れるゴーカートなども借りる事が出来る。
営業時間:08:00~18:00
電話:0191-46-4031
住所:〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉字志羅山14
アクセスは平泉駅の改札口を出て直進、タクシー乗り場をすぎた左側、駅から歩いて約1分。
URL:http://goldrenta.on.omisenomikata.jp/
レンタル料金
普通自転車2時間300円〜 1日1000円
電動自転車2時間600円〜 1日1300円
(延長1時間ごとに+200円)
レンタカー 3時間3000円、6時間4500円
レンタルスクーター 2時間1500円(延長1h+500円)、1日フリー3500円(原付50ccと90cc2人乗り可も有)
レンタルバギー 2時間3000円(延長1h+1000円) おためし20分500円(一人乗り用、普通免許必要です)
公道カート 15分800円~
今回はこちらで電動アシスト自転車をレンタルして平泉の世界遺産をまわる事にした。料金は一泊で2000円だった。実は前々から密かに電動自転車に乗ってみたいと思っていたので、これを機に電動自転車デビューをする事にした。
実際に乗った感じとしてはまあまあと言ったところ。良い点はまず最初の一漕ぎのパワーが凄く良い。軽く漕ぎ始めただけでグウィンと進むのはとても快適。あと、やっぱり坂は割と楽。ただし、期待していたほど楽な乗り物ではないと言った感じだった。ロードバイクと比べてしまうと平地では明らかにロードバイクの方が楽でスピードも出る。坂道では傾斜にもよるが電動自転車の方が若干楽かもと言う感じだった。
良く無い点としては充電をしなければならない事と残りの電池残量を気にしないと行けない事。ある程度スピードを出すには、もろに脚力を使わないといけないのでロードバイクなどよりもかなり大変な事。ゆっくり走る分には電動自転車も悪く無い。
平泉は自転車で余裕でまわれる範囲だったので電動自転車のおかげで快適に世界遺産を見て回る事が出来た。
公道ゴーカート
二日目、自転車を返却した後、まだ時間があったのでゴールドレンタ平泉にてゴーカートを借り、公道を走ってみた。体験レンタルが15分くらいで800円、かなり面白い。ゴーカートは車高がかなり低いので時速50kmも出すと結構なスピード感で迫力がありハンドルは重たくかなりレーシングカーな気分を味わう事が出来る。
ただ、体験レンタルだと慣れてきた頃にはもう返却の時間になってしまうので、もし次回、平泉に来る時には達谷窟毘沙門堂かその先にある川までゴーカートで行ってみたいと思った。
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