ウラジーミルとスーズダリの白い建造物群 | ロシアの世界遺産

ウラジーミルとスーズダリの白い建造物群
White Monuments of Vladimir and Suzdal
ウラジーミル近辺にある八つの記念碑的建造物群
1992年、世界文化遺産に登録 / (i)(ii)(iv)
『ウラジーミルとスーズダリの白い建造物群』はヴラジーミル州の古都ウラジーミルおよびスーズダリを中心に点在する聖堂・修道院・城塞など八つの記念碑的建造物群で大理石で造られた白亜の外壁が特徴となっている。
スーズダリにある世界遺産
スーズダリはウラジーミルからバスで40〜50分くらいの場所に位置しモスクワから日帰りでも行くことも可能だが、とても美しい田舎町なので時間がある人は一泊した方が良い。

スパソ・エフフィミエフ修道院
美しい城壁に囲まれた修道院で周りのロケーションもかなり美しく見応えがある。料金はひとり400P(約800円)、二人で約1600円もする。連日のように世界遺産をまわっていると拝観料がボディブローのようにジワジワと効いてくる、特にひとつの世界遺産で8件の建物などがある場合は全部入場していたらかなりの金額になってしまうのでなるべく外観だけで澄ませたかったがここは入場しないと写真すら撮れないので仕方なくチケットを購入。
ちなみにロシアの物価から考えると観光客用の施設はかなり割高となっている。

内部はこんな感じ。また、別館は博物館などもあり、宗教系の芸術からイカついバイブルまで展示してあってなかなか見応えがある。

クレムリン スーズダリ発祥の地
スーズダリのもっとも古い部分で11世紀に建設された。ロシアを旅しているとモスクワをはじめ、至る所でクレムリンと言う場所がある。どういう意味か調べてみるとロシア語で『城塞』と言う意味らしい。


これはラジヂェストヴェンスキー聖堂。

ラジヂェストヴェンスキー聖堂のすぐ裏にあった木造のニコーリスカヤ教会。

また、近くには木造建築博物館もある。
キデクシャにある世界遺産、聖ボリスとグレブ聖堂
スーズダリから5kmくらい離れた場所にある世界遺産で地球の歩き方には載っておらずアクセス方法もさっぱりわからない。お得意のGoogle先生に聞いても車か歩け的な事を言われてしまったのでタクシーで行く事にした。(往復で10km歩いていたら時間が無くなってしまう)
ウラジーミル行きのバス停に行く時にタクシーでキデクシャまで行ってもらい写真だけ撮ってそのままバス停に行ってもらった。タクシーだとあっという間に着くし料金は300Pで思ったより安かった。

聖ボリスとグレブ聖堂
流石にアクセスが悪いだけあって誰ひとり観光客はいなかった。少しマニアックな場所に辿り着いたぜと言う気持になれるのでちょっとお得な世界遺産。
タクシーを待たせていた為に長居出来なかったので気がつかなかったが、あとから写真で見ると建物がちょっと斜めっている。
ウラジーミルにある世界遺産
ウラジーミルはモスクワの北東約170kmに位置し『黄金の環』を代表する都市の1つでもある。アクセスはモスクワから急行で1時間40分、エレクトリーチカ(近郊列車)でも2〜3時間なので日帰りも十分に可能だがすぐ近くにあるスーズダリはかなりオススメなのでせめてどちらかに一泊はしたいところ。

ゴールデン・ゲート(黄金の門)
ウラジーミルに唯一残る中世の城門で12世紀半ばに造られた。かつては5つの外門と2つの内門があったが今はこの黄金の門だけとなってしまった。

黄金の門付近に残された名残の土塁に登る事が出来き、そこからの眺めはなかなか良かった。

ウスペンスキー大聖堂
14世紀まではロシアの大聖堂の最高位にあった歴史的な教会で、丘のうえに堂々と建っていてかなり迫力があった。

さすがは元、ロシア最高位の教会だけあって見応え十分の建造物だった。

ドミトリエフスキー聖堂
12世紀末に建設された教会で外壁一面に浮き彫りが施されている。この教会は加工しやすい白石(石灰岩)で建てられた事とヨーロッパからの職人も加わりロマネスク様式が持ち込まれた為にこのような芸術建築となったそうだ。
ウラジーミルにある3つの世界遺産はまとまった場所にあるので全て歩いてまわる事が出来る。
バガリューボヴァにある世界遺産
バガリューボヴァはウラジーミルの郊外にありローカルバスを乗り継いで行く事になる。アクセスはウスペンスキー大聖堂近くのバス停より1番のバスに乗って5駅目の「Вхз」まで行き53番のバスで7駅行った「Село Боголюбово」で降りる。距離的にはたいした距離ではないが53番のバスはあまり走っていないので時間的には1時間くらい掛かる事もある。または鉄道で一駅。

バガリューブスキー公の宮殿と修道院(アンドレイ・ボゴリュブスキーの居城)
バス停から歩いてすぐの場所にある教会で、アンドレイ・ボゴリュブスキーの居城。

ポクロヴァ・ナ・ネルリ教会
バガリューブスキー公の宮殿と修道院の近くの鉄道の駅、バガリューボヴァ駅の反対側に渡ると素晴らしい草原が広がっており、遠くにぽつんとたたずむ教会がポクロヴァ・ナ・ネルリ教会。ネリル側の辺にたたずむこの教会は「白鳥」または「白衣の花嫁」と例えられる。

この教会は本当に素晴らしいロケーションにあり、教会自体よりもそこに行くまでの道のりが素晴らしかった。ロシアらしい大草原を10分、15分歩くのだがウラジーミルの世界遺産で一番素敵な場所だった。
ウラジーミル、スーズダリは合計で3日間いたが全て秋晴れで透き通るような青空が本当に気持よかった。ロシアに着いてから一週間位は毎日どんよりとした雲に空が覆われていたけれどもその後の天気は本当に素晴らしく、9月のロシアはとてもおすすめだ。
関連記事
-
-
トルクメニスタンの世界遺産、一覧 全3カ所のリスト
トルクメニスタンはカラクム砂漠が国土の85%を占めている国で永世中立国。首都はアシガバートで
-
-
ビガン歴史都市 | 16世紀のスペイン統治時代の街並みが今も残る世界遺産
ビガン歴史都市 英名:Historic Town of Vigan 第二次世界大戦の
-
-
マヤの人類滅亡説の元となった碑文がある『キリグア遺跡公園』 | グアテマラの世界遺産
グアテマラ東端部、イサバル県のモタグア川中流域にある古典期に繁栄したマヤ遺跡、キリグア(Qu
-
-
クトナー・ホラ:聖バルバラ教会とセドレツの聖母マリア大聖堂のある歴史都市 | チェコの世界遺産
クトナー・ホラへの行き方 11月20日 前日は雨が酷かったのでプラハの安宿でゆっ
-
-
マサガン(アル・ジャジーダ)のポルトガル都市 | モロッコの世界遺産
2016年1月8日〜9日 エッサウィラからアル・ジャジーダまでは民営バスで80dh(約
-
-
アウシュヴィッツ・ビルケナウ ナチスドイツの強制絶滅収容所(1940-1945) | ポーランドの世界遺産
写真の文字は『働けば自由になる』と書いてあるが自由になる事は決して無かったそうだ。 俺
-
-
セネガルの世界遺産、一覧 全7カ所のリスト
セネガル共和国の首都はダカールで、かつてのパリ・ダカール・ラリーの終着点として知られている。
-
-
セルギエフ・ポサドのトロイツェ・セルギー大修道院の建造物群 | ロシアの世界遺産
セルギエフ・ポサードはモスクワから鈍行列車で約1時間30分。モスクワからの日帰り観光も出来る
-
-
エリトリアの世界遺産『アフリカの近代都市アスマラ』
出典:Sailko エリトリアの世界遺産 エリトリアの世界遺産は2017年に登録された『
-
-
コンソの文化的景観 | エチオピアの世界遺産
2月17日 朝、ホテルの前で車を待っていると明らかにクーラーも効かなそうなボロい日産の
トラックバック用URL