デリーの安宿で食中毒 | インド旅行記06

以前、『初インド、チェンナイで受けたインドの洗礼』と言う記事を書いたが、あれはインドの洗礼でも何でも無く実は、ただのインドの日常だった。
俺がインドで受けた本物の洗礼と言えば食中毒。これには本気でまいった。ほんの一週間かそこいらで体重は5キロか6キロほど落ちた。これは脂肪が落ちて痩せたと言うレベルではなく筋肉まで削げ落ちる痩せ方だった。
デリーの安宿
当初、地球の歩き方に載っている『レッカ・ゲストハウス』(Rekha Guest House)と言う安宿に泊まろうと思っていたのだがデリーのメインバザールは道が混んでいて、タクシーではこれ以上無理だ、ここからはリキシャーで行ってくれと言われ、メインバザールの途中でタクシーを下ろされてしまった。そのため、目的の宿を探す事が面倒になり、近くにあった安宿で値段を聞くと一泊300Rsだと言われたのでそのまま、その安宿に泊まる事にした。
当初泊まるはずだったゲストハウス
レッカ・ゲストハウス (Rekha Guest House)
シングル Rs250(400円ちょっと)、ダブルRs300〜(500円ちょっとから)
TEL 23585165

インドの食事
インドに来た当初の食事は腹を壊したりする事ににビビって控えめにしていたのだが案外、何を食べてもぴんぴんしていたのでデリーに着く頃にはその辺に売っている物でも躊躇せずに食べられる様になっていた。
もともと俺は胃腸がわりと丈夫な方で何処の国でも屋台の飯を食って屋台で売っている生フルーツを食って店で出される水も飲んだりしていたのだが特に問題は無かった。
そんな訳で俺はメインバザールからちょっと外れた場所にある安宿の目の前にあった屋台で売っていた、得体の知れないハッシュポテトみたいな物を食べる事にした。火を通してあるし大丈夫だろうと言う認識で、あまりうまくは無いがまずくも無い、油で揚げたハッシュポテトみたいな食べ物を安宿で食べる事にした。
するとどうした事だろう?一時間くらいすると何だか様子がおかしい、胃がむかむかして何だか体調が悪い。嫌な予感がしてトイレに行って全て吐き出す事にした。旅先で気持ちが悪くなったらなるべく早く吐き出した方がダメージは少ない。しかし、時は既に遅し。毒が完全にまわってしまっている、それから俺は数時間、嘔吐と下痢で身動きが取れなかった。
これは完全に食中毒だよ、ふざけやがって
毒を盛られた・・・
下痢に至っては完全に水。俺の今までの人生であんなに酷い食中毒にはあった事が無い。
そう言えばあの屋台、俺が買ったのが最後だったな。完全に余物だった、ちくしょう不注意だった。もう二度と屋台で余ってそうな物は食わない。

デリーの安宿から逃げ出す
吐き気が酷くて最初は便器に嘔吐していたのだが途中、間に合わなくて何度か手前にある洗面台に吐いてしまった。それが間違いだった(仕方が無かったのだが)。便器に吐いた物は流せば済むのだが洗面台はなかなか流れなくて水を出しっぱなしにしておいた。
そうしたら洗面台の流しが詰まってゲロが溢れてきてトイレとシャワーと洗面台のある一室が地獄絵図になってしまった。もはやトイレに行く事が出来ない。
俺はこの安宿から逃げ出す事にした。弱った体に鞭を打ち、気合いでガンジス川の始まりの地『ハリドワール』行きの電車のチケットを取りに行った。
なんとか電車のチケットを取って宿に帰りトイレは絞めっぱなしにしてもう一泊だけ耐え抜いて、ゲロまみれのトイレをそのままに宿をチェックアウトした。
流石に良心が傷んだので掃除する人の事を考え、ベッドの上にかなり多めのチップを置いて宿を出る事にした。
結局、この事が原因で残りのインド旅行はずっと体調が悪くてフラフラして過ごす事になる。62キロ位あった体重は帰国後に計ったら、なんとたったの54キロしか無かった。もともと痩せていたので8キロの減量は脂肪では追いつかず明らかに筋肉が削げ落ちる状態となり体重が落ちる度にバックパックが重く感じられる様になって行った。
このデリーの安宿で、真のインドの洗礼を受けるハメになった。
つづく
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