カンペチェ歴史的要塞都市 | メキシコの世界遺産

2016年12月24日〜26日
時は、少しばかりさかのぼって去年のクリスマスイブ、俺たちは世界遺産のあるパレンケからADOのバスに乗って、中世にカリブの海賊と死闘を繰り広げたカンペチェ要塞までやってきた。所要時間は約6時間、料金は479ペソ(約2700円)と距離の割に高かったが快適なバスだった。
このカンペチェからユカタン半島北部、ネットが繋がらなかったキューバ編までの日記がごっそりと抜けているので今日から抜け落ちた記録の再開をしたいと思う。
カンペチェは、旧市街的な町に、もはや興味が惹かれなくなっていた俺たちだが、ユカタン半島を北上するのには丁度いい中継地点となる。長距離移動が嫌いな俺にとっては、いい場所に世界遺産があったなと言う感じでありがたかった。
カンペチェ歴史的要塞都市
Historic Fortified Town of Campeche
1999年、世界文化遺産に登録 / (ii)(iv)

カンペチェ歴史的要塞都市は1540年に「サン・フランシスコ・デ・カンペチェ (San Francisco de Campeche) 」の名で建設されたユカタン半島で最初の植民都市でスペインと植民地を結ぶ貿易拠点として発展した。カリブ海の海賊から襲撃を防ぐためにカンペチェ要塞が作られ当時の海賊との攻防を彷彿させる。なんでも当時の海賊は他のヨーロッパ諸国の後押しを受けた軍隊のようなものだったそうでかなりの激戦が繰り広げられたそうだ。

建物自体は立派だけれどもクリスマスと言う事もあって、町はゴーストタウンのようにガラガラだった。

カラフルで綺麗な色の町並だが、本当に誰もいない。まるでテーマパークか映画のセットの様だった。

でも、年期入ったワーゲンバンは使い古されていて、人気の無いこの町に微かな生活感を漂わせていた。やっぱりワーゲンバンは商業車としてボロボロに使われているほうが俺は好きだな。

ま、ボロすぎるけど。
俺、ワーゲンバンT2が凄く好きなんだけれども値段が高過ぎて嫌なんだよね、日本だとこんな古くてボロいタイプ2に100万円以上掛かるからね。こう言う商業車ってボロくて安いけどカッコいいみたいなところが魅力的なんでしょ、高かったら意味ねーって。
そうなってくると日本だったら古くて安いタウンエースとかそう言う車こそがヒッピー車なんじゃないのかな?ま、古くてカッコいいタウンエースなんて日本じゃ既に販売していないだろうけど。

カンペチェ唯一の安宿 Monkey Hostel
町の中心の凄く立地の良い場所にあった。でも、俺たちはここには泊まらなかった、なぜならまりちゃんの誕生日だったのでカンペチェでは少し良いホテルに泊まったのだ。

まりちゃんの誕生日だったので、この日は、カンペチェで一番HOTなレストラン『Marganzo RESTAURANTE』に行ってみた。1番Hotかどうかはわからなかったけれども確かに地元の人に人気のお店で、とても美味しかった。しかも、結構安い。

美味しい魚料理をちゃんとしたレストランでしっかり食べて、チップも入れて二人で500ペソ(2800円)とリーズナブル。この値段でこの美味しさなら大満足。美味しいメキシコ料理を食べてみたいななんて思ったら絶対にこのお店はオススメ。
場所は世界遺産ハンター冒険MAPに記載してある。

カンペチェは海沿いの城塞都市なので魚料理が新鮮でうまい。

町は、まぁオシャレなんだけれどもクリスマスのせいか、お店はやっていないし、歩いている人もほとんどいないし、まるでゴーストタウンのようだった。

映画のセットじゃないんだからさ・・・
このガラガラ具合は無いだろう、ポーランドのマイナーな世界遺産『ザモシチ旧市街』を思い出した。

でも、町は綺麗だし、治安も良さそうだった。

一応、この町は、海賊との戦いの歴史があって、海賊博物館みたいなものもあった。他に大した見所は無いし、取り合えず見てみた。

1660年代から1730年代ごろにが海賊全盛期で、ジャマイカのポート・ロイヤル、ハイチのトルトゥーガ島、バハマのナッソーなど海賊が利用できる海港があり、海賊が多いに栄えたそうだ。その後、カリブ海に植民地を持つヨーロッパ諸国やアメリカなどとの戦いで衰退して行った。

このカンペチェはそう言った海賊との戦いの歴史がある。ヨーロッパってもっと時代をさかのぼれば北欧にバイキングとかいるし、殺戮と略奪の歴史ばっかりだな。北斗の拳も真っ青の暴力の歴史の上に成り立っている。日本も人の事は言え無いけれど。

今はワンピースとかジャックスパロウとか流行っているけれども、実際の話、こんな修羅の時代に生まれず、現代に生まれてこれてマジで良かったよ。いきなりあんなゴツい奴らが武器を振り回しながら略奪に来るとか、怖すぎるだろ。

比較的、平和な時代の平和な場所に生まれて来れた事を改めて感謝した。
そうじゃなかったらこんな世界中を旅してまわるなんて、出来なかっただろうな。いや、出来たかもしれないけれども命がけ過ぎる。
この時代に生まれた俺たちは、あらゆる意味で恵まれている。
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