ハマル族(ハマー族)のブルジャンプとむち打ち
公開日:
エチオピア
2月19日
朝から車を押しがけし、砂埃にまみれて数時間、ブルジャンプとむち打ちのイベントを見る為に遠路はるばるハマル族の村までやってきた。
まったくハードなポンコツ車だ。
前日夜、カイヤファールで入場料をタカリに来た奴らがしきりにハマル族のブルジャンプを勧めてくる。でも俺たちはもう決めていた、こいつらとは一切かかわらないと。
毎晩のようにガイドの事や料金の事でもめる日々、俺の心はどんどん疲弊し、ダークサイドに落ちていく。
ただ、車を修理した事によって偶然泊まる事になったカイヤファールで、エジプトで出会った旅友達に再会出来た。たった一晩だったがみんなと再会出来たことはとても嬉しい、アフリカを陸路で南下してやろうなんて考えてる人たちはそれぞれに面白い人ばかり。
また、その宿にはたまたまリュウさんの知り合いの中国人もいて、タカリマンからブルジャンプを勧められ、思案中だったのだけれども断っていた。もちろん、俺たちが、あいつはやめておけと言ったからだ。
みんなに冷たくあしらわれたタカリマンたちは、かなり不機嫌になって帰っていった。
ハマル族(ハマー族)のブルジャンプとむち打ち
ブルジャンプはとても有名なイベントで、リュウさんの持っていたロンリープラネットには『Don’t miss it!』と太字で書かれていた。
ブルジャンプのエントランスはひとり500ブル(約2800円)
さらにガイド料が200ブル
大体ふたりで6000円位かかる、結構なお値段だ。正直、エチオピアはヨーロッパを旅していた頃よりもお金が掛かるのでキツい。
俺たちは近くの町でガイドを雇ったのだけれども、このガイドが本当に役に立たなくてほとんど英語がしゃべれない。村についた時なんか調子に乗ってハマル族の事は何でも俺に聞いてくれなんて言っていたのに、いざ質問をするとまるで説明出来ず、ごにょごにょとごまかすばかり。
あれ?もしかしてこのガイド、英語をしゃべれないんじゃないか?とリュウさんに聞いたら『うん、さっき話した時に俺も気がついた・・・』と言っていた。まさかガイドのくせに英語がしゃべれないとは、完全に盲点だった。それでも嫌な奴ではないし、タカリマンよりはマシだけど。
この時の俺は完全にダークサイドに落ちていたので、エチオピア南部の人を見下していた。どいつもこいつもろくなもんじゃねーなと。
でも、人を見下したり、ろくな奴じゃねーなと疑っていると、どういう訳かそう言う奴に出会うようになってしまうんだよね。心がダークサイドに落ちれば落ちるほどダークサイドの住人を引き寄せる。
これ、本当に人生の不思議なのだけれども
自分の考え方や心の在り方が、時間差で現実に反映されていく
現実には色々な出来事が起きるけれども、どんな出来事にも良い側面と悪い側面があり、受け取り方は人それぞれ。そして、自分の考え方や心の在り方によってどの側面を選択するのかが自然と変わってくる。
つまり心がダークサイドに落ちれば落ちるほど悪い側面にフォーカスを当ててしまい現実は厳しくなっていく。その反対に常にいい気分でいる事を心がけておけば素晴らしい側面を自然と選択することが出来るようになる。
だから自分の意識と時間差で現実が変わっていく。
特に旅をしているとそれがめちゃくちゃわかりやすい形で反映されやすい。
でも、わかっちゃいるけれどもムカついたりイラついたりしちゃうのが人間ってもんで、もし、どんな出来事にも感謝出来るようになったらブッダになれちゃうかもね。
ハマル族の村はとてもウェルカムな雰囲気で、好きな時に好きなだけ写真を撮っていいし、物を売りつけられたり金をせびられる事も無い。ムルシ族の村とはえらい違いだ。
入場料は高かったけれども、これだけウェルカムな対応をしてもらえるのならば別に良い。
言葉はまるで通じないけれども先住民族とのふれあいみたいな感じは味わえる。俺は好きだけどムルシ村とか完全に商業施設だったもんな。
俺たちは昼過ぎにハマル族の村についたのだけれどもブルジャンプが始まるのは日が暮れる前。それまでずっとハマルの女達が踊っている、村についてから1、2時間は楽しかったのだけれども流石に飽きてくる。
夕方になってようやくムチ打ちが始まった。ムチ打ちとはハマル族に伝わる伝統行事で、男が女をムチで打つと言うそのまんまの行事。
これがマジで打ってるからハマル族の女はみんな背中にムチ傷がある。良くわからないけどムチで打たれるのは嬉しい事だそうで、女達はムチを打ってくれ打ってくれと男のまわりに集まる。
マジで意味不明
集団的やせ我慢みたいなものか、ドMなのか。
むち打ちの後にようやくブルジャンプが始まる、この時までに俺たちは待つこと、4時間。いい加減、もう帰りたい。
ブルジャンプを見に行く人は夕方に行った方がよい。早い時間に着くとブルジャンプが始まるまでかなりの時間を待たされる事になる。正直に言うとブルジャンプが始まる前にもう帰ってもいいかなと俺は思うくらい長かった。
ようやくブルジャンプが始まる頃には日が暮れかけていた。
ブルジャンプは牛の上を走り抜けると言う説明通りのイベントで、正直なところ4時間も5時間も待ってまで見たいものではなかった。多分、あまりにも長いあいだ待っていたので疲れてしまったのだと思う。
ロンリープラネットやネットでブルジャンプは必見!みたいに書かれていたので、期待値が大き過ぎたのかもしれない。それなりにすごいと言えばすごいし、見応えもまぁまぁあった。
ただ、あまりにも滞在時間が長過ぎただけ。
結局、俺たちはハマル族の村に5時間くらい滞在していた。
ハマル族の村はとてもフレンドリーでウェルカムな感じなのでとてもオススメだけど滞在時間は気をつけた方が良い。
エチオピア南部の旅
アルバミンチから車をチャーターしてエチオピア南部の先住民族に会いに行く
カイヤファール(keyafer)のマーケットは入場無料です。
人の悪いところばかりを見て、あら探しをしても何もいい事は無い
公開日:
:
最終更新日:2016/03/20
エチオピア
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