ファイブ・ラタ | マハーバリプラムの世界遺産
インドにある寺院の原型と言われる「パンチャ・ラタ」(5つのラタ)
五つの寺院に見えるが、実は、なんと1つの巨大な花崗岩から掘り出された巨大な彫刻で、その事を知らないと、全く気がつかない。
この『ファイブ・ラタ』は19世紀に発見されるまで、砂に埋もれていて、人々に忘れ去られていたロマンのある遺跡で、昔のヒンディーの木造寺院を模して彫った石窟寺院で、インドにある寺院の原型と言われている。
(堂の全体を岩の塊から彫出した岩石寺院を、現地ではラタと呼んでいる)
この五つのラタは『マハーバーラタ』の主要な登場人物の名にちなんで、ドラウパディー・ラタ、アルジュナ・ラタ、ビーマ・ラタ、ナクラ・サハーデーヴァ・ラタ、ダルマラージャ・ラタと命名されている。
マハーバーラタについてはこの本がおすすめ
インドに行く前に読んでおきたい本『マハーバーラタ』(上)
上の写真の一番左がドラウパディー・ラタは民家をルーツとしていると言われていて、真ん中に映っているのがアルジュナ・ラタで南インド建築の典型的な形になっている。
ちなみに象さんの彫刻は原寸大のゾウ位の大きさと言われている。
上の写真がビーマ・ラタで内部未完成の寺院で後に南インドで発展するゴープラムの原型になっているとも言われている。
上の写真がナクラ・サハーデーヴァ・ラタ
5つのラタの中で唯一、後方が円形になっている。
最後がダルマラージャ・ラタでパッラヴァ朝のシンボルであるライオンの柱がある。
こちらも内部が未完成。
これらのラタは南インドの建築に計り知れない影響を与えたと言われていて、インドにある寺院の原型とも言われている。
入場料は海岸寺院と共通でRs250(400円〜500円位)でクリシュナのバターボールやアルジュナの苦行のある公園から徒歩15分位の場所にある。
ちなみに遺跡のあるファイブ・ラタ近辺は何も無く上の写真の様な道だけだがこの通り添いを歩いていれば入場料を支払わなくても中がよく見える様になっているので折角なので散歩がてら歩いて行くだけでも楽しめる。
当時の俺は、まだ世界遺産ハンターでは無くただの旅人だった為、不覚にも『うーん、まぁ外から見れるし、別に中に入ってまで見るもんじゃねーな』とふざけた事を思って外から写真だけ撮って終わりにしてしまった・・・
一年ちょっと前の自分を殴って更生させたい気分だ。
次にマハーバリプラムに行った時には必ず、入場料を払って中までしっかりと写真に納めると心に誓った。
マハーバリプラムは南国のビーチリゾートにある遺跡で上の写真のようなほのぼのした風景が個人的にはかなり心地良かった。
旅の疲れを癒すには最適な町なので機会があれば是非、立ち寄ってみて欲しいと思う。
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