世界遺産『アンティグア・グアテマラ』マヤの末裔が住む街
グアテマラにある古都、アンティグア。ヨーロッパ建築の立ち並ぶ石畳の狭い路地を走る沢山の車、廃車寸前のボロい車から吐き出される黒い煙のせいで空気が悪い。ヨーロッパで散々、旧市街を巡ってきた俺たちに物珍しいものは無く、正直なところ面白みの無い世界遺産だと思った。
アンティグアの物価は途上国のわりに高く、メキシコシティよりも少し割高な気がする。そんなアンティグアに長期滞在している理由はスペイン語の勉強の為だった。しかし、一ヶ月以上も滞在すると少し愛着がわいてくる。
この街は、中南米の中ではかなり治安の良い街で、夜もそんなに遅くならない限り気兼ねなく出歩けるし、必要なものは一通り揃う。たちの悪い物売りや乞食にひつこく絡まれたりしないし、大通りを避ければ排気ガスもそこまで酷くない。
なによりも途上国にしてはアジアやアフリカなどのようにしつこく付きまとわれるようなウザさが無くて人々が凄く良い。なにせ、この街は、俺の憧れたマヤの末裔が住む街なのだ。
路上で果物などを売る少女の顔つきは、浅黒いがどことなくアジア人にも見えなくはない。マヤの末裔は、俺たちと同じモンゴロイドだと言う事が良くわかる。遠い昔に、アフリカで発祥したと言われる人類が、何世代も何世代も掛けて、徒歩で地球の裏側までやってきたと思うと気が遠くなる。
それから何万年と言う時を経て、別々の文明を築いたスペイン人たちが船に乗ってやって来る。アンティグアとはスペイン語で古いと言う意味で、『アンティグア・グアテマラ』とは、古いグアテマラと言う意味だ。しかし、一目で俺たちと同じ人種だと分かるマヤの末裔の顔を見ていると、この長い長い、人類の歴史からしたらスペイン人がやってきたのはごく、最近の事なのではないかと思ってしまう。
世界遺産『アンティグア・グアテマラ』
英名 : Antigua Guatemala
1979年、世界文化遺産に登録
アンティグアはグアテマラで3番目の首都であった場所で、1543年にスペイン人のコンキスタドールによって建設され、約200年もの間、首都として栄えた。
1717年の大地震で街は崩壊し、さらに1773年のサンタ・マルタ地震によって首都が移転される事となる。
アンティグアの街には崩壊した教会の残骸が多く残されている。
街全体としてはパステルカラーのキレイな建物が数多く残されており、街並はほぼヨーロッパ。
同じスペインの植民地でフィリピンに残る、ビガン歴史都市にも行った事があるが規模は明らかにアンティグアの方が大きい。また、建物もグアテマラ人の方がかなり奇麗に修復して使っており、カフェなどはかなりオシャレ。
ビガン歴史都市 | 16世紀のスペイン統治時代の街並みが今も残る世界遺産
街の中心にある教会、アンティグア・グアテマラ大聖堂。
スペイン風の建築物がしっかりと残っている、街の中心はフィリピンと違い、ヨーロッパがそのまま残っている感じだった。
街には沢山のお土産物屋さんやオシャレな雑貨屋さんなどがある。俺たちはスペイン語を勉強しに来ているから忘れがちだが、ここはれっきとした観光地だ。
個人的にアンティグアの街で一番の見所は十字架の丘。
街から20〜30分で歩いていける丘の上にあり、アンティグアの街を一望出来る。これからここへ向かう人に一言だけアドバイスをするならば、午前中がオススメ。午後は逆光になってしまうらしい。
ペンション田代で一緒だったカイちゃん
モロッコで何度も会った『しんしょーハイド』
このユニフォームって、もしかしてマラケシュでかなり値切って買ったとか言ってたやつじゃない???
なつかしーな〜
遥か遠くのアフリカ大陸で出会った奴に、グアテマラで、また再会した。彼はこれから北へ向かい年内には帰国するそうだ。もう、この旅で俺たちのルートが交差する事は無い。俺たちの長い旅もあと半年もしないうちに終わるんだろうな。
同じ時期に世界を旅した仲間との別れに、ついつい自分たちの旅の終わりも意識させられる。俺たちにはまだ南米大陸がまるまる残っていると言うのに。
みんなで記念撮影をパシャリ
最後にアンティグアの夜景を少し。
夜景が撮れると言う事はそれだけ治安が良いと言う事だ。中南米はビビリまくっていたけれども治安の良いところもあるんだな。
夜はいっそうオシャレ。
夜のアンティグアは、昼間よりも更にヨーロッパっぽい雰囲気になる。
なんだかんだで一ヶ月以上も居るアンティグアだけれどもそろそろ旅立つ時が近づいてきたようだ。来週には5週間も通った学校も終わるので、そろそろ旅を再会する事になる。
長い間、休んでいたブログもそろそろ再会する事になる。
いつも読んでくれている人、ありがとう!
関連記事
-
マリ共和国の世界遺産、一覧 全4カ所のリスト
マリ共和国の国土の1/3はサハラ砂漠で首都はバマコ。公用語はフランス語で通貨はCFAフラン
-
ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群 | ポーランドの世界遺産
11月23日 チェコの世界遺産を制覇した俺たちは一旦、ポーランドのヴロツワフに戻り、世
-
エクアドルの世界遺産、一覧 全5カ所のリスト
エクアドル共和国は、ダーウィンの進化論で有名なガラパゴス諸島(世界遺産)を有する国で、首都は
-
カトリックの総本山『バチカン市国』 | バチカンの世界遺産
サンサンと降り注ぐ太陽の光がベルニーニ設計のサン・ピエトロ広場を強烈に照らし、なんとも神々し
-
ギリシャの世界遺産、一覧 全17カ所のリスト
地中海文明のルーツの一つであるギリシャはヨーロッパ、アフリカ、アジアの文明の接点に位置し、そ
-
バチカン市国の世界遺産、一覧 全2カ所のリスト
バチカン市国(ヴァチカン)はイタリアのローマにある世界最小の独立国家で、その面積は東京ディズ
-
エルサルバドルの世界遺産
エルサルバドル共和国の首都はサンサルバドルで公用語はスペイン語。米州大陸部全体で最小の国家だ
-
マラウイの世界遺産、一覧 全2カ所のリスト
マラウイ共和国の首都はリロングウェで公用語は、チェワ語と英語。宗教は国民の約8割がキリスト教
-
リビアの世界遺産、一覧 全5カ所のリスト
リビアと言えば2011年リビア内戦(アラブの春)でカダフィ政権が倒れ、無政府状態となっている
-
クリシュナのバターボール | マハーバリプラムの世界遺産
クリシュナのバターボールは、インド南部タミル・ナードゥ州カーンチプラム県にある世界遺産で、一
トラックバック用URL