ポルトガルの世界遺産、一覧 全15カ所のリスト
写真は世界遺産コインブラ大学
世界遺産大国スペインのお隣、ポルトガルは大航海時代の先駆者で1549年に日本に初めてキリスト教を伝えたフランシスコ・デ・ザビエルもインドのゴア、マカオを経由して日本にやってきた。インドのゴアにも中国のマカオにもポルトガル時代の世界遺産がある。
ポルトガルはユーラシア大陸の最西端にあり、極東の日出でする国、日本から見るとまさに地の果て。日本から陸路で旅をしていったらさぞや感慨深いものがあるだろうと今から楽しみだ。
マデイラ諸島のラウリシルヴァ
“大西洋の真珠”と呼ばれる高級リゾート地
1999年、世界自然遺産に登録 / (ix)(x)
大西洋上にある火山列島、マデイラ島はラウリシルヴァ(月桂樹林)などの花が1年中咲いている事などが評価されユネスコの世界遺産に登録された。
アゾレス諸島のアングラ・ド・エロイズモの町の中心地区
大西洋に浮かぶアゾレス諸島にある町
1983年、世界文化遺産に登録 / (iv)(vi)
大西洋に浮かぶ火山群島、アゾレス諸島にある都市、アングラ・ド・エロイズモの中心街がユネスコの世界遺産に登録されている。見所は『聖ヨハネ要塞』、『フランシスコ修道院』、『聖サルバドル大聖堂』など。
リスボンのジェロニモス修道院とベレンの塔
マヌエル様式の代表的傑作
1983年、世界文化遺産に登録 / (iii)(vi)
ポルトガルの首都リスボンにあるマヌエル様式の代表的傑作、ジェロニモス修道院とベレンの塔が1983年にポルトガル初の世界遺産の一つとして登録された。
バターリャの修道院
ポルトガル後期ゴシック建築の傑作
1983年、世界文化遺産に登録 / (i)(ii)
レイリア地方、バターリャにあるバターリャ修道院は、ドミニコ修道会の修道院でポルトガル後期ゴシック建築の傑作と言われている。この修道院は1386年から1517年に掛けて建設された。
トマールのキリスト教修道院
テンプル騎士団によって建設されたキリスト教修道院
1983年、世界文化遺産に登録 / (i)(vi)
12世紀にテンプル騎士団によって建設されたトマールにあるキリスト教修道院でポルトガルで初めて登録された世界遺産の内の1ヶ所。アクセスはリスボンから鉄道で約2時間。最初に登録された世界遺産だけあってかなり見応えのある世界遺産だそうだ。
エヴォラ歴史地区
ローマ帝国やイスラム勢力に支配されたイベリア半島の縮図
1986年、世界文化遺産に登録 / (ii)(iv)
アレンテージョ地方エヴォラ県にある古都エヴォラはローマ帝国やイスラム勢力に支配されたイベリア半島の縮図となっている。YouTubeの動画を見る限りグラフティ(落書き)とかもかなりありそうな世界遺産。代表的な登録物件は『エヴォラ大聖堂』、『サン・フランシスコ教会』、『マヌエル王宮』、『エヴォラ大学』、『ローマ神殿』、『カダヴァル公爵邸』、『ロイオス教会』、『ヴァスコ・ダ・ガマ邸宅』など。
アルコバッサの修道院
ポルトガル最古のゴシック様式の教会
1989年、世界文化遺産に登録 / (i)(iv)
アルコバッサの修道院はレイリーア県アルコバーサにあるシトー会修道院で、正式名称はMosteiro de Santa Maria de Alcobaça(サンタ・マリーア・ディ・アルコバーサ修道院)。ポルトガル最古のゴシック様式の教会や中世の建築群が残っている。
シントラの文化的景観
ポルトガルの黄金時代
1995年、世界文化遺産に登録 / (ii)(iv)(v)
首都・リスボンに隣接するシントラの市街地には、ムーア人が築いた城の跡、ポルトガル王室の夏の離宮などがあり、世界遺産に登録されている。登録物件は『シントラ宮殿』、『ペーナ宮殿』、『ムーアの城跡』、『レガレイラ宮殿』。
ポルト歴史地区
ポルトガル第二の都市、ポルトの歴史地区
1996年、世界文化遺産に登録 / (iv)
リスボンに次ぐポルトガル第二の都市、ポルト。『聖グレゴリウス聖堂』、『大聖堂』、『ポルサ宮』、『聖フランシスコ聖堂』などを含む旧市街地が『ポルト歴史地区』としてユネスコの世界遺産に登録された。
コア渓谷とシエガ・ヴェルデの先史時代のロックアート遺跡群
ポルトガルとスペインにある岩絵遺跡群
1998、2010年、世界文化遺産に登録 / (i)(iii)
1998年に野外に残る旧石器時代の岩絵では最大級の遺跡、ポルトガルにあるコア渓谷の岩絵遺跡群が世界遺産に単独で登録され、2010年にスペインのシエガ・ベルデが追加されて拡大登録となった。コア渓谷の遺跡は下記の16の岩絵遺跡群のグループから成り立っている『Broeira』、『Canada do Inferno/Rego da Vide』、『Faia』、『Faia (Vale Afonsinho)』、『Vale das Namoradas』、『Vale de Moinhos』、『Vale de Figueira/Texiugo』、『Ribeira de Piscos/Quinta dos Poios』、『Meijapão』、『Fonte Frieira』、『Penascosa』、『Quinta da Ervamoira』、『Salto do Boi (Cardina)』、『Ribeirinha』、『Quinta do Fariseu』、『Quinta da Barca』。
ギマランイス歴史地区
ポルトガル発祥の地
2001年、世界文化遺産に登録 / (ii)(iii)(iv)
ブラガ県にある都市ギマランイスは、ポルトガル王国初代国王アフォンソ1世が誕生した事から、ポルトガル発祥の地と呼ばれている。ギマランイスの中心地区、旧市街が『ギマランイス歴史地区』として世界遺産に登録されていて、主な建造物は『ギマランイス城』、『サン・ミゲル教会』、『ノッサ・セニョーラ・ダ・オリヴェイラ教会』、『アルベルト・サンパイオ美術館』、『ブラガンサ公爵館』、『ポザーダ・デ・サンタ・マリーニャ(サンタ・マリーニャ・ダ・コスタ修道院)』など。
映画『ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区』
せっかくなので、この世界遺産に行く前にこの映画を見てから行きたいと思う。
アルト・ドウロ・ワイン生産地域
自然環境を生かした有名なブドウの段々畑
2001年、世界文化遺産に登録 / (iii)(iv)(v)
アルト・ドウロ・ワイン生産地域はアルト・ドウロ地方にある自然環境を生かした有名なブドウの段々畑で、世界的に有名なポート・ワインを産出している。ぶどうの栽培とドウロ・ワイン醸造の歴史と伝統が、美しい文化的景観を生み出したことなどが評価され、世界遺産に登録された。
ピーコ島のブドウ園文化の景観
15世紀にポルトガル人が拓いぶどう園の跡
2004年、世界文化遺産に登録 / (iii)(v)
大西洋に浮かぶアゾレス諸島の一つピーコ島にある15世紀にポルトガル人が拓いぶどう園の跡が世界遺産として登録されている。今でも「ヴェルデーリョ」と呼ばれるワインがわずかに生産されている。
国境防備の町エルヴァスとその要塞群
要塞都市エルヴァスの建造物群
2012年、世界文化遺産に登録 / (iv)
スペインとの国境に近いエルヴァスの塁壁に囲まれた歴史地区と周辺が世界遺産として登録されている。構成資産は『アモレイラの水道橋』、『歴史地区』、『サンタ・ルジア要塞と舗装道路』、『グラサ要塞』、『サン・マメデ小要塞』、『サン・ペドロ小要塞』、『サン・ドミンゴス小要塞』の7件。
コインブラ大学-アルタとソフィア
ヨーロッパ屈指の伝統を持つ名門
2013年、世界文化遺産に登録 / (ii)(iv)(vi)
16世紀以降、大学と密接に結びついて発展した古都コインブラにあるヨーロッパ屈指の伝統を持つ名門、コインブラ大学。構成資産はアルタ地区にある大学関連の建造物群(サンタ・マリア大聖堂を含む)と下町にのびるソフィア通り周辺が登録対象となっている。旧大学の『鉄の門』、『帽子の間』、『サン・ミゲル礼拝堂』、『サン・ミゲル礼拝堂』、『ジョアニナ図書館』や、『コインブラ大学植物園』、大学都市の『総合図書館』、『文学部棟』、『医学部棟』、『学生会館』、ソフィア地区では『サンタ・クルース修道院のファサード』、『修道院内の礼拝堂』、『アフォンソ・エンリケスの墓』、『ソフィア通り』などが見所となっている。
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